では高隅山「大箆柄岳」の意味するところは? まあ、いい。
丸元淑生「キッチンバイブル」は、丸元理論に則った食環境を整えるための台所道具論本。
【話は逸れるが、P.152に工業デザイナーの秋岡芳夫氏が登場し、丸元氏が包丁研ぎの孫弟子であるとの記載があり「ほぅ」と思った。イイネ。】
ユスの菜箸【日本産で一番重い木材が「イスノキ」別名ユス】、俎板使いのスクレイパー、耐熱皿つかみ、欲しけれど確かにアマゾンにも出てこな〜い。
数ある掲載道具の中から筆頭に登場するのが「木べら」で、ここでも氏の薀蓄が冴え渡る。
柄の長さ、そしてへらの先の直前部が大事だそうで、また平面ではなく僅かなカーブ(傾斜)具合こそが料理が楽しくできるかどうかの瀬戸際らしい。【左図上段右端箆参照】
頻度高く使ってきた所有の箆の先端部は洋物の傾斜の無い直線タイプで、玉葱飴色炒め時に確かに多少の使い難さを感じてはいたが、そんなもんだろうと思い続けて早や15年。
クランプで固定して、鋸で斜め切りしてヤスリ掛けして加工してみた。
あれま、使い勝手や良し。
これで玉葱飴色炒めもドンと来いや。
この本では、たかが菜箸にテクノロジーの違いが歴然とあることを書いてあって驚きました。未だに100円ショップの菜箸なんですが。あと、魚の骨抜きバサミの話。
箆はシリコンゴム製に落ち着いています。先の細り具合はいいのですが、確かに反り返りのあるものがまだ見つからず。自分で加工するなら木製ですね。
先の尖り具合と反り返り具合で言えば、しゃもじもテキトウな製品が多すぎる中、以前この場で紹介した「もりっこしゃもじ」は秀逸の尖り、ソリ、二重エンボス仕上げと、最高のしゃもじです。今、本家に置いてきており、単身赴任先では安物のしゃもじを使っていますが、表面加工のないステンレス鍋で炊飯しており、おこげをこそぎ取る際など、その操作の快適さ違いを強く感じます。
http://www.yamareco.com/modules/diary/826-detail-24875
おお、御本をお持ちか?え、読んだことあるだけ?
面白い本です、これは。魚の骨抜きのクダリもまた、何ともはや、アハハです。ゴムべらの有用性にもちゃんと言及している。道具にも思想は必要だ。
ステンレス鍋の火加減は難しいですね。焦げるのが嫌で、ついつい油を薄〜く引いてしまいます。
モッコリぢゃない、モリッコしゃもじ、ついに御櫃と合わせて買おうかしらん。
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