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あ、「岳人」誌のことである。
今月号の特集が「黒部」とあっては、一時期通ったことのある身としては買わねばなるまい。
未だ読了してもゐないが、拾い読みした中で「オッ」という記事有。
サトウ、オオニシ両君はいいとして、志水、森山両氏の記事を読んだ感想は「うん、こんなもんか」の言葉をそのままお返ししよう。
本年4月号にも話しの載った、編集長でありモンベル創業者の辰野勇氏の勇ましい黒部川初下降記の詳細が改めて掲載されている。
(これについての私の書いた日記は↓)
http://www.yamareco.com/modules/diary/1946-detail-116861
四年越しのファーストディッセントだったか。いや、五年越しとある。
P.58の8m滝の下降ですらギョギョッなのに、黒部下ノ廊下白竜峡核心部の15m滝「竜の炎」下降記といったら、もうっ。
台湾の渓谷にでもありそうなこんな迫力の滝は、艇を担いで高捲くのが常人の発想だが、この水量多いチョックストウンの挟がった滝を観察して「ひょっとしたら下れるかも知れん」以下、心の葛藤「まだやめてもいい・・」「ヤメロ、死ぬぞ!」そこで駄目押し「いやダイジョウブ、上手くいくよ!」そして遂には「イケルっ!」・・・・・飛び込んだっ!
私の記憶ではこれで骨折したはずだが大人の事情有っての事だろう、その旨の記載はここに無い。
『泡だらけの水中から見上げた空の色は今も忘れられない。』
「いや大丈夫、上手くいくよ!」
この言葉こそが、今のモンベルの経営理念にも繋がる大きな柱なのだらう。「いける!」
また、あの和田城志氏の文章掲載もある。
冠松次郎の業績を柱に、現代登山気質を嘆いてみる。
「探検が途絶えて久しい。登山は今でも声高に「初」を主張する。しかし、それらはメディア化した奇をてらったパフォーマンス(むぞう)であり、冠のいう純一無雑な心とは程遠い。エヴェレストや日本百名山に殺到する大衆が登山を代表する時代になってしまった。五月蝿い、悲しい。
山を相手にするのではなく、人を相手にする登山、山の個性を大切にするのではなく、己の記録と数値に関心が高い登山、これらを一言につづめると喧噪である。
冠の思想は受け継がれないのか。黒部の自然は破壊されてしまったのか。私たちは山に何を求めてきたのか、そして何を求めていくのか。」
話し違うも、息子の名前の候補に冠氏から(勝手に)頂戴の「松次郎」も挙げたことあるが、止めにしたのを今思い出した(松の字が被る)。
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