その岐阜駅への送りしな、不思議とタイミングも合ったのでロイヤル劇場へ上映最終日の「雲霧仁左衛門」を観にいった。
池波正太郎原作、五社英雄監督の1978年作。
所謂勧善懲悪モノだが、悪玉が尾張徳川家というのがまた何とも。
キャストが豪華である。
主演の親分仲代達矢は当時45才!あの落ち着き払った声の出処は? 中華そば製麺所を親戚と経営していたこともあるという。
安倍式部:六代目市川染五郎と、辻蔵之助:八代目松本幸四郎の親子共演が互いの役どころもあって泣かせる。この娘、孫としてあの歌唱力高い松たか子が生まれるとは。
岩下志麻も良かったが、私の中では雲切一党の黒塚のお松:倍賞美津子に目が行ってしまった。塾で教えたことのあるふみかちゃんが雰囲気といい声といいこんな感じの娘だったが今頃30を迎えるはずで、きっと元気のことと思う。
松坂慶子がイイトコを持っていった。この美人女優が後にジャズギタリストのハル高内氏と結婚するとは誰が想像しようか。
挿入される効果音にかなり奇妙な味を感じたその音楽担当はやはりジャズ関係者で、ピアノ作品も残している菅野光亮氏だった。藝大作曲科出の、これまた早熟ピアニストであったが44歳にて他界。
期待もしなかった視聴だったが、二時間超えの大作で大いに堪能した。
帰途、昼時過ぎて空いている感じだったので、中華そば屋「丸デブ」に寄ってワンタンを食べた。
当世風のラーメンとは一線を画した食べ物である。メヌーが「中華そば」と「ワンタン」のみで、共に400円とロイヤル劇場入場料金よりも安い。これに「餃子」400円があったら最高なのだが無い物ねだりというものだろう。
老舗のココは、相席当然というのがイイ。今の時代に中々無い他人との対面シーンである。観察すると注文待ちの間、50才以下はまずスマホをいじる。そのヒトのナリが如実に現れるシーンである。仲代達矢だったら演劇論でもぶつのだろうか。
その足で次女を迎えに幼稚園へ向かった。
無職者としての一日を満喫した日だった。
無職ライフいいネ!
一人客の注文待ちの数分間、僕も注目しているね!スマフォをいじらないやつは要注意です。目が離せません。
空(くう)を見つめる者、瞑想する人、色々居ます。私は財布のレシート整理してます。
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