先週金曜、仕事休んで吞んできた。
胃カメラを。
噂では飲むのは「相当キツいですよ」と誰彼云うし、直前の医師に聞いてみても「私もかなり飲むのはイヤですね。大騒ぎする方もおみえです。」とまでノタマウ。
訳あって家内を同伴した手前、五〇男がキャーキャー言っては後々まで何を言われ(続け)るかワカラン。多分、死ぬまでキャーキャー男の烙印を押されてしまおう。
そうだからして、朝から心落ち着けて検査に向かった。この私が胃カメラの検査如きになぶりものにされる訳もなし、と。当日の朝は何も食べてはいけないとのことだったので、腹が減って仕様が無かった。これで吐くものすら胃にはない。
神妙な物腰で説明呉れる助手のオバサン(看護師)が私にアレを飲ませ、これを肩に注射し、麻酔と思しきゼリー状薬を三分含ませて口から出させ、横臥の体勢をとらされるや、向こうを向きっぱなしだった医師がやおら挨拶してきて施術?が始まった。
マウスピースを咬ませられ、黒く長いドバミミズ状の胃カメラを、そのマウスピースを入り口にグイグイと私の口腔に押し込んでいく。
確かに、この違和感は受付難いものがあった、耐え難いとする人が居るのも頷ける。しかし私とてこれまで数々の困難だったり未踏だったりするゴルジュを通過してきた男だ、これ如きでキャーキャー言う訳にはいかないのだ。意識的な呼吸を通して、体内の不快感を排除していく。ドバミミズはその長さを減じていく。左斜め上に映し出されているカメラの映像を見遣る余裕すら私にはあった。美しい、とまで思った。コツコツと先端が胃の辺りを内側から刺激する感じまで味わえた。
ドバが医師の手元操作用のリモコン部分まで到達したのを見て、あの長いミミズがすべて体内に入ったことを知り、あとは引き出して終わりなのだと思った。吐きもせず、一言の声を上げることもなく済んだ。
検査結果の呼び出しに時間が掛かっている気がして、お袋の際(脳腫瘍だった)の再来かと案じた。
しかし、診察室で「キレイなもんですよ、問題ないです。」と結果を伝えられて安堵した。
癌、ではなかった。
金返せ、あの不快さを無かったことにせえ、とは申しません。
まぁ、良い経験をした金曜日の午前だった。
これで私は晴れて「胃カメラキャーキャー男」ではないことが証明された。単に、苦手分野ではなかっただけの話ですが。
yoneyamaさんもキャーキャー派ではないと思っています。
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