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聞けばおじさんは空襲の時小学六年だから、うちの父と同じ昭和九年生まれでした。お店は昭和三十一年から。先代は戦前からこの近くでやっていて、二代目。昭和二十年台に東京で修行してきた。豊橋に帰ってきて、静かな街だなあと思ったと言います。
本人は疎開していたけれど、空襲ではここら一面全部焼けた。この辺りは繊維産業の工場がたくさんあったが、うちのアパートの大家も敷地もその名残らしい。お父上はトシとってからの徴兵だったから砲兵連隊の輜重兵(補給担当)で、そこもうちの祖父と同じ。支那から沖縄へ転戦途上の鹿児島で敗戦になったという幸運だったそうです。というような話しをひと通り聞き出して調髪から髭剃りへ。
昔ながらの理髪店でのサービスは、最近の、30分で終わる1500円の全国チェーンと違って時間に余裕を持って1時間はのんびりする。店によってはマッサージや見習い姉ちゃんの耳かきが延々続くことも。お値段は3700円だけど、払ったお金は全国チェーンのグロバル企業ではなく確実に地域で回る。おじさんとおばさんの今夜のおかず代になると思う。古い店でも小綺麗にして、整ったプロの手仕事を見るのも好きだ。
とはいえ、困ったこともあります。
前の街では、洗髪抜きでお願いしていました。僕はもうかれこれ2、3年、洗髪にシャンプーも石鹸も使わずに過ごしています。風呂場では、お湯でゴシゴシ洗って、髪も体も終わりです。何の問題もありません。年の割には毛髪はフサフサクログロしています。ところが今回数年ぶりにシャンプー洗髪をされてしまったのですが、今日いちにち頭がかゆくて、フケもたくさん出てきて困ります。ノーシャン暮らしでせっかく頭皮で共生していた豊かな細菌群落が駆除されてしまったのでしょうか?人体は数万種の細菌類と、体表、内臓内で共生しており、抗生剤や除菌などで駆除してしまうと、生態系を壊し、不具合を招くことがあるといいます。経過を観察したいと思います。まあ、どうせすぐ復活しますが。
もう一点は、仕上げにビシッと櫛でキメられるのはまあいいとして、整髪料を少しふられてしまいます。ブラバスとかMG5とか。あの匂いが終日つ〜んとして、なんというか、オッサンの匂いなんですね。僕は鼻が人一倍利くので、辛いです。
豊橋にはこういう感じのお店があちこちにあり、しかも多分時間の問題で無くなっていきそうだから、たくさんハシゴしたいと考えています。
こんばんは
楽しく読ませていただきました
懐かしです
近所に、昔は沢山あったのに、今は理髪店なくなりました
1000円くらいのカットサロンのみです
洗髪、水洗いのみって、いですね!
私は半年くらい前に固形石鹸を友人に40個くらいもらいました
母親は固形石鹸で洗濯、少しいい化粧固形石鹸で私たちの頭、体を洗っていました
何の異常もなかったです
なので、今私も洗髪、体洗い、石鹸のみ
少し髪がキュキュしますが、何の問題も無し
死ぬまであるかも?
家族は相変わらずボディーソープ、シャンプー、リンス、トリートメント、コンディショナー???それぞれ何なのかわかりません
大型薬局に行くと、用途不明のボトルだらけですね。目と頭が痛くなるので、長居できませんが。固形石鹸があれば、掃除も食器洗いも洗濯も、全部これで十分ですね。めんどくさくもありません。肌に悪く、共生細菌に厳しく、水も汚す合成洗剤とは別物であって、心も軽いです。でもまあ、僕も家族に無理強いはしません。でも、お湯だけ洗髪はオススメですよ。
うちの母方のおばさんも、12年生まれですが岡山で一人で散髪屋さんやってます。近所のお年寄りのサロンです。おじさんが亡くなって子供もいないので単独でも元気で働けるのはお客様が来てくれてるからです。父方のおばさん、こちらも12年生まれ寅年ママ歴40年の現役。今夜は数ヶ月ぶりに叔母の店に行きました。私の隣は四年生まれのおじ様とシッポリ銀恋デュエットしてきました。こちらもお客様はみんな70代以上ですが元気一杯にカラオケ歌いまくりです。夫婦のどちらか片割れがなくなり、ごはん一人ですから面倒くさくなってきたら、おばさんの料理を食べにかよってる人が多いです。奥様亡くなり手前味噌の味噌汁を10年ぶりに飲んだと、叔母に手を合わせて拝んでるお客様がいました。チェーン店の外食は年寄りの口には合わないんでしょう。必要とされてるから叔母たちは引退できません。
年寄りの集まるスポットは、同じ日本語が通じるのに、価値観が全く違うところなど垣間見られて、僕にとっては外国旅行に通じる面白さがあります。同じ世代だけでつるむのは、もったいないことだと思います。
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