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戦前の随筆など読むと、幕末、明治維新を幼少期ながら体験している世代がまだ生きながらえていて、その次代とのギャップを回想するような文章を読んだこともありました。国中が内戦だった戊辰の役、将軍家忠誠の260年余りの常識が崩れ、心の拠り所だった寺院が尽く打ち壊された革命時代。1940年代の日本人にとってさえ想像を絶する修羅だったかもしれません。
1945年に対中、対欧米戦争で破滅した日本はなにも突然滅びたわけはなく、後から見れば20年くらいかけて大量遭難への坂を下って行きます。僕の見立てでは1918年のシベリア出兵(ロシア革命干渉戦争)あたりから、欲をかいて派兵し、正義のためと偽り、都合の悪いことを隠し、せっかく育ちはじめた民主主義を蝕む流れになったのではないかな。今年からちょうど100年前ですが。
1918年は明治維新からちょうど50年でした。昔は寿命も短く、引退する年齢も早かったろうから、幕末を体験していた大人はほとんどが社会の担い手から去った社会だったかもしれません。わが父母を見ていると、その時の退役者たちを彷彿とさせる前時代の生き残り感を漂わせています。
さて1945年の破滅体験を忘れ、50年経った1995年に起こった事象はと探したら、オウム真理教事件でした。「神を作って無謀な戦いを挑み、そして滅びた」と、戦前日本人の精神性をそのままコテコテに繰り返した筋書きに、あれをひとごとだと言う気になれません。死刑囚たちはモロ同世代ですし。敗戦後20年経って生まれた私の世代は、明治維新後20年生まれの世代で言えば1888年前後生まれにあたり、先の敗戦時には50代半ば。まさに社会を引っ張り、日本を破滅に導いていたあのA級戦犯たちの世代に当るのです。
というようなことを朝、暗いうちから布団の中で考えていました。
今日は、松本サリン事件があったからオウム真理教事件は松本では大変だったでしょうね。もし77年説の仮説が正しければ次は東京オリンピック後の2022年に日本にカタスロフィーが再び訪れることになりますね。一番可能性が高いのはやはり北朝鮮との戦争でしょうね。そうならないことを願いたいですが、最悪の事態が日本に降りかかる可能性はゼロではないでしょうね。最近では、大地震、それに伴う大津波の発生、火山の大噴火、そして核も使用する可能性のある戦争の勃発と、日本列島に住む者にとって枕を高くして寝ていられない状況になってきましたね。
あくまで日本人の内なる業の周期なので、僕は北朝鮮戦争はあんまり勘定に入れていませんでした。これは日本人がボロボロになり、立ち上がり、慢心し、自滅するというサイクルなんです。今の煮詰まり状態の延長なので、他国の侵攻はあまり関係ありません(あってもペリー艦隊程度)。日本は何か根こそぎカタストロフィを自前でやってしまう気がします。原発事故なんか慢心の象徴みたいなものですから、そんな一つかもしれません。前後10年ぐらいの誤差はあると思いますよ。1945だけが問題ではなく、20年前から既に始まり、1925、1931と来て1937が不可逆ポイントかな。
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