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シカメンバーには森林組合の人が何人かいて、テキパキと働いて問題を解決してくれた。脱輪時、山の裏側に居たリーダーが無線で来てくれた。経験あり、指導力あり、大きな声の出るこのリーダーが凄かった。こういう人ならなんでも任せられる。現場処理の男。
まず、ワイヤーとスリング(布の幅10センチの暑いベルト)をシャックル(まあカラビナみたいなもの)で連結して50mほど伸ばして切り株に結び、キコキコとテコの原理で締めるチルホールという道具でビレーを取る。このワイヤーの方向が大変重要。必要な方向に立ち木が無かったので、50mも伸ばす羽目に。
タイヤの前方向をスコップで掘り板を当て、特大ジャッキで車体とタイヤを上げ、グレーチング(溝の蓋などになっている格子の重い鉄板)を差し込む。前輪後輪でこれを地味に行う。ジャッキが傾かないように下敷きを念入りにするのが大事だ。
ジャッキを外し、チルホールで引き、穏やかにアクセルを踏み、タイヤはグレーチングを噛んで脱出できた。
車を方向転換してここをもう一度下らなくてはならない。狭くなった林道の脇に、男10人ほどで周囲200mから間伐で寝ていた丸太を10本くらい集めてきて、ノコで枝を払い長さを整え、土留を作った。幅広ランクルでささっと通り抜けることができた。
チルホール、ワイヤ、スリング、シャックル、グレーチング、電動ノコを取りに戻るのに時間がかかり、危機からの脱出に4時間。豪快なリーダーの明るい態度と明確な作戦方針に、不安はなかった。あんなリーダーと仕事がしたいと思った。
初めて聞いた現場道具の名前とともに、記して置きたい。しかしこれらカタカナ語の語源が知りたい。
パキスタンのカラコルム・ハイウェイで崖下で腹を見せて潰れていたジープをたくさん見た。山を車で走るって、やるもんじゃないですなあ。
yoneyamaさん、こんばんわ。
建設現場に行くとその手のやり手のリーダーが
ゴロゴロいます。できる人は6人分くらいの
仕事をこなします。爺さんから若いお兄ちゃんまで、
皆、名もなき普通の職人さんです。
日本の労働市場はそういう無名の職人さんを
いとも簡単に切り捨ててきました。
今は技能実習という名目で外国人を集めようとしてますね。
チルホールは20年くらいまではよく使っていた
機材で、重い、効率が悪い、めんどくさいので
最近ではほとんど見ることがなくなりました。
私も大小持ってますが、倉庫の荷物と化してます。
(主な用途は谷落ちしたジェットコースターを
そいつで引っ張るのです。)
カラコルム・ハイウェイは死ぬまでにいっぺん
行ってみたいですが、まだ面倒みなきゃいけない
家族がいるうちはあきませんね。・・
ああいういい男見ると、タイマーズの「現場処理の男」思い出します。コンバットのサンダース軍曹とでもいいましょうか。
チルホールって重いけどザックに入るし、動力フリーだしすごいじゃないですか。今はアレより軽いもんがあるのかな。
チルホール、凄いんですよこれは。
ランクル引き上げなら使用チルホールは大だったのでは?
大の携行はそれこそ大変ですが、大径木の伐倒を小でやり遂げるのが私にとっての妙味でした、動力フリーで。
土木現場マンたちの使うカタカナ専門語の格好いいこと。ご、語源はなんですか?と訊くのはまったく野暮。
チルホール、前に立山の氷河のムーランという20mの竪穴に調査で入ったとき、キコキコやってもらいましたが、いいですね、無骨な道具。
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