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最近僕はロシアの州名、共和国名などを、趣味で暗記しているのである。アメリカ、中国、ロシアみたいな大きい国は、州や省などの地方自治体に因数分解しても尚、そこらの国ひとつぶん人口的に、文化的に、GDP的に一人前だったりする。1億人の日本も案外大国だってことを知った。
アメリカ各州を同程度のGDPの国に当てはめた地図。日本の各県でも。↓
https://mybigappleny.com/2014/02/13/50states-similar-gdp-countries/
米中はすべて憶えているけど、ロシアは大敵だ。馴染みのない共和国名が多くて、でも調べて見るとアメリカに比べ民族や史的な由来が強くあって、ハマる。それに地方旗のデザインがかわいい。ロシア人ひとくくりではない。
先日も葡萄酒売り場で、モルドヴァ産のリースリンクワインというのを見つけたのでつい買った。モルドヴァは別の国が二つあり、このワインはソ連から独立したルーマニア系ベッサラビアのほうのモルドヴァ。もう一つのモルドヴァがあるのはバシコルトスタンの近く。このあたりは、フィン・ウゴル語系でテュルク(タタル)系民族の共和国が6つ固まっている、モスクワの東1000キロくらいのところにある内陸部だ。バシコルトスタン人のこと以前はバシキール人と呼んでいたような気がする。タタル人の末裔だそうだ。TVの少女は一般ロシア人顔だった。「スタン」がつくと言うことはトルコ系で、イスラム信仰者かもしれない。タタル人とくれば、ロシア人が恐れる東洋人征服者チンギスハーンの末裔かな。キプチャクハン国。「ねじ巻き鳥クロニクル」で出てきた、ノモンハンの残忍なロシア将校が言及する、モンゴル人の恐ろしさの話を思い出したり。
続いて秋田犬好きの17才スケート少女が無免許運転疑惑で捜査中、というラジオニュースが。えーと、ザギトワ。この人のお国がウドムルト共和国だとラジオで。え、ウドムルトって、このフィン・ウゴル語系の6共和国の一つだ。ウドムルト語、どんな言葉なんだろう。ウドムルト共和国が、AK47カラシニコフの産地だというのも初めて知った。
晩酌しちゃって、読書する気がなくなった夜は、ロシアの行政区分地図を見て、州の旗一覧図鑑など見て過ごすのが楽しい。ロシア連邦には「連邦構成体」が85ある。これを追々全部覚えたい。
備忘代わりに以下はメモです。
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●ロシア人多数派の連邦構成体は、州46と、地方9と特別市3。州と地方の違いは特にないけど、地方は辺境が多い。都道府県の道みたいなものか。特別市は大都会で北京や上海みたいなもので、モスクワ、ペテルブルク、セヴァストポリだけ。セヴァは、3年前ウクライナから分離併合させたクリミアの町なので特別。
●ロシア人以外の少数民族の連邦構成体は、大きいほうから共和国22、自治州1、自治管区4。3種の違いは、規模かなあ。「共和国」はロシア人比率が低い地域なので、コーカサス、モンゴル、フィンランドとの近くにある。お隣さんからもぎったロシア領といういきさつだろう。このほか上記のタタル人系の6つの共和国エリアが内陸のボルガ川沿いに孤島のようにある。ここは13世紀ロシアを支配したタタル人の残され島。極東は少数過ぎるツングース語系先住民よりもロシア系移民の方が多いので、民族色強いこの三つではなく、「地方」や「州」が多い。他の大きな共和国、コミも、サハも、テュルク系。先住のツングース語系ではなくタタルの一派なんだ。タタルの席巻、すごかったんだな。「自治管区」は、行政上、隣の州に含まれるらしい。
ほとんど「州」のアメリカやドイツ、「省」の中国に比べるとやや複雑だけど、これも暗記ゲームの面白いところ。憶え甲斐のある名前は、カバルダ・バルカル共和国とか、カラチャイ・チェルケス共和国、ハンティ・マンシ自治管区、ヤマロ・ネネツ自治管区とか。何度も唱えて口が憶える。地方旗のデザインも見ていて飽きない。
*どこセ?の答えは図の緑色の2番です。14番がウドムルト。え、全然興味ないですか。
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