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ジミー・チンの「メルー」についでのクライミングドキュメンタリー。
ヨセミテのエルキャプのフリーライダーをノーザイル、単独で4時間弱で登るというクライマー、アレックス・オノルドの挑戦を撮ったドキュメンタリー映画。
米エミー賞で、『フリー・ソロ』がノンフィクション部門7つの”全部門全賞”を受賞。
最優秀編集賞
最優秀撮影賞
最優秀監督賞
最優秀音響賞
最優秀音響編集賞
最優秀作曲賞
最優秀インタラクティブメディア賞
の7冠とのこと。
エミー賞というのは、ドキュメンタリー界でいちばん立派な賞です。確か。
メルーで名作を作った監督兼クライマー兼カメラマンのジミー・チンの作風はぴしっと決まって来ましたよ。クライマーだけでなく一般の人にもグッと来るストーリー構成が何よりいい。やはり映像作品は脚本、編集、構成だと思います。これができる人、尊敬します。先週も仕事で、そういう人に助けてもらいました。カメラマンなんてただの漁師。いい魚釣っても、板さんがヘボいと良い料理にならない。ジミーにとっての板さんはボブ・アイゼンハートという人のようです。
ミス、即、墜死の4時間クライミング、技術を完璧にしても、ノーザイルの現実に打ち勝つ精神力がほぼ決め手なのでしょう。キャメラの前では無理だ!と一回諦める所がリアル。アレックスが心を集中できたとき、決行日が唐突に決まる。そこまで気配を消して撮っているカメラが凄い。暗闇の中で目だけに光が宿っている当日明け方のシーンが好きだ。
彼女とのやり取りが全くマッチョでなくて良い。欧米人でもめったにI love youを言わない人がいるんだ。挨拶代わりなのかと思っていた。最後に電話でさり気なく言うところがまたいいぞ。
ドローン時代の撮影技術はもう、僕にはひと事なんですが、クライミングキャメラマンの人々もコーフンしただろうな。
いま読書のほうではクルティカの壮絶なガッシャブルム4峰西壁の記録を読んだ所。こちらは一週間の不眠、飲まず食わず3日込み山行で「サードマン」まで出てきて壮絶。4時間で済むほうが楽とは言わないけど、どっちも偉業だ。やり遂げたときの底抜けの自由感は他にないだろうな。山登りの究極の喜びは、自分の命を完全にドライブする自由を味わうことだから。
https://hotshot-japan.com/feature/12-jimmychin-jp01/?fbclid=IwAR2dljyHisN-CkQldzwF2ZGDBK6BuGuMcJlJbW1ip5XuBBBlyAlJzhve9tU
ジミー・チンがクライミングで一目置かれていて、彼になら撮ってもらっても良いと信頼を得ていることがわかる。
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