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以前はロシア語音で知っていた名前ですが、1991年以降はウクライナ音で日本語も表記するようになり、両言語の違いもこんなところから伺えます。ゼレンスキーの話も、ロシア語となんとなく似ているけど全然違う聞き心地で、知っている単語がほとんど出てこない。
●地名にも意味があって、フメルヌィーツィクィイ州は、17世紀のコサック英雄ボフダン・フメリニツキーの名前。千島、択捉島の山にボグダン・フメルニツキーがあり、登ろうと狙っていたので知っていたけど、ここの人だったんだ。日本アイヌ名は散布山(チリップ)1587m。
●キロヴォフラード州は、ロシア語のГ(ゲー)をハーと読むようなのでキロヴォグラードすなわち、「キーロフの町」スターリンに暗殺されたボリシェビキの革命家キーロフの名前なんだけど、キーロフを暗殺したと濡れ衣を着せられて処刑されたジノヴィエフの出身地(ジノーヴィエフスクだった)というから、無茶苦茶だよスターリン。
●ドニプロペトロウシク州のグリゴリー・ペトロフスキーもスターリン時代をのらくら生き延びた不遇な革命家の名前だけど由来の土地でもなんでもなさそう。
●イヴァーノ=フランキーウシク州は、人の名前で、1962年まではスタニスラーウとやはり人の名前だった。変えたってことは失脚したのか。スタニスラフもありがちな名前なのでどこのスタニスラフさんやら南無阿弥陀仏。イヴァン=フランコはウクライナの夏目漱石クラスの文豪兼民族活動家で、お札にもなっていますぞ。
●ルガンスク州はウクライナ語でルハーンシクなんだけど、1930年代からスターリンの腰巾着だったクリメント・エフレモヴィチ・ヴォロシーロフの名前からヴォリシロフグラードに二度も改名されている。一回ルハーンシクに戻したのに、また。気になってヴォロシーロフを調べると、スターリンによる赤軍大粛清の時にトハチェフスキー元帥の処刑にも関わっていたスターリンバンザイ組だ。でも晩年はフルシチョフに寝返った。ここの出身なんだあ〜。殺されたほうが有名人で、スターリンの腰巾着は無能の人が多いから、都市名になっていても知らない人なのだ。
●ザカルパッチャ州はカルパチア山脈のあっち側の意味だが、よく見るとここはスロヴァキアやルーマニアのカルパチヤ山脈だ。こんなところまでウクライナだったのか〜。
・・・などと調べているといつの間にか27自治体名と分州地図が頭の中に。
ウクライナは今日もタイヘンだけど、スキタイ、フン族、モンゴル、コサック、リトアニア・ポーランド、ピョートル大帝、スターリン大飢饉、ナチス侵攻独ソ戦と、地獄の極みを舐めてきた。だからって21世紀の戦争の気休めにはなりませんが、「過去の歴史に目を瞑る者は未来に盲目になる」というヴァイツゼッカーのことばを。
う〜ん、充実の休暇をお過ごしの様で何よりです。
って、山は中止でしたか?
昨日の雨は、焚き火で凌ぐ気もしなかったです。一泊二日の日程じゃ、出る前からやめちゃうね。
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