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2023年8月
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1840ページ
https://bookmeter.com/users/585631/summary/monthly/2023/8
■物語アメリカの歴史―超大国の行方 (中公新書)
1990年代はじめの本ながら、アメリカの歴史を俯瞰するのによかった。西欧、東洋史に興味はあっても、長くアメリカの歴史にはほとんど関心がなかったのに気づき、最近アメリカ史の本を読む。コラムや自身の体験と大問題の差別についての視点など、今の私の関心事にとてもあっていました。
読了日:08月27日 著者:猿谷 要
https://bookmeter.com/books/566481
■差別の教室 (集英社新書)
著者のこれまでの実体験から問題を掘り起こしていくのでケースに入り込みやすい。個人的な体験もあるし、識者とのインタビューもあるのが、経験豊富なジャーナリストの強みだ。2001年テロの時アメリカの悲劇を見て、一般化されたアメリカ像で溜飲を下げる話、インド人の口まねをして笑わせる事を冗談としか思わなかった話、私自身にも覚えがある。小さなことばのやりとりから「差別とは何か」をとことん考える態度が学べる。ノーノーボーイも読んで見たい。同世代だ。尾崎紀世彦はプレスリーだったんだ。
読了日:08月25日 著者:藤原 章生
https://bookmeter.com/books/21191102
■槍・穂高・上高地 地学ノート
90年代に槍穂高の巨大カルデラ起源の溶結凝灰岩調査と、世界一新しい花崗閃緑岩体の発見をした地質学者原山智。著者はその内容をわかりやすい文体と写真で誘う竹下光士。専門家と写真ライターのコンビで、目に見づらい地質的世界の奥深い魅力を伝えることに大成功している。74pの、ハラヤマのコラム、第四紀花崗岩の発見の下りはそのパズルがとけて一気に長年のもやもやが晴れていく羨ましい体験。
30年前に地質学を修め卒業しその後も山と関わって来たのに地質史には不思議と無関心だった、この世界は専門家のための論文ばかりだった。
読了日:08月21日 著者:竹下 光士,原山 智
https://bookmeter.com/books/21320753
■深志の自治 地方公立伝統校の危機と挑戦
出身の松本深志高校の自治はどのように作られ、伝えられ、再生してきたかが今更わかる。10年おき数世代の深志出身かつ教育学や民俗学に関わる執筆者と外部の関連研究者の厚みある評が重層的。冒頭の現役によるラノベ風の導入もおもしろく構成も良い。代表テーマは放送部が動画番組として優秀作を制作しており、それもこの本をまとめやすくしている。70年代を通じて何故優秀な教師が深志に集まっていたかの謎解きもわかった。通過儀礼による絆。自治、自力達成の満足感のしくみなど。自治とは何か?卒業後40年の私にとって今も最大のテーマだ。
読了日:08月05日 著者:
https://bookmeter.com/books/21327765
■中央ユーラシア文化事典
1.地理と環境,2.歴史、3.異邦人のまなざし、4.光彩を放つ人物、5.草原の民、6.オアシスの民、7.食、8.都市、9.商人と交易、10.言語と文字、11.口承文芸と文学、12.信仰と宗教、13.人を魅する物、14.民俗、15.探検と調査、16中央ユーラシアと日本という目次ラインナップ。どこを開いても良く、どこからでも読みたい表題にあふれている。とても図書館貸し出し期限の1か月で完読はできなかったが、24200円の777ページ、買ってしまおうか。地図などはほとんど無いので高校歴史地図帳を用意して読む事。
読了日:08月01日 著者:小松 久男
https://bookmeter.com/books/21120685
▼読書メーター
https://bookmeter.com/
写真は今読んでる分と、今朝の北アルプス
ベルクハイルです。
「読書メーター」なるサイト、初めて知りました。
私も若い頃から乱読家で、特に退職後は図書館から本を借りて読むこと多いのですが、
年のせいもあり、何を読んだかを忘れてしまいがちなので、「読書メーター」って便利そうに思いました。
ちょっと使ってみようか、と思います。ご紹介ありがとうございました。
P.S.
米山さんは大学は理系とのことですが、読まれる本は文系的なもの、かつ奥が深い感じの本をよく読まれてますね。お世辞ではなく、マジで「さすが尊敬する米山さんだな」、と思います。
・・私は「理系、文系の両刀使い」。
(・・といえばカッコいいですが)、実際は単なる乱読です。
マンガ(コミック)なんぞも読んでいます(笑))
読書メーター、ヤマレコ日記みたいにあまりやり取りはないのですが、新聞書評やツイートで見かけた、気になる本を忘れないよう「読みたい本」にマークしておくだけでも、図書館で探すとき便利でっし、あとからその評を読んだり、この評者はいいこと書くぞ、と思ったら芋づる式に読書評を辿っていったりして、もう読みたい本が増えてゆくばかりです。図書館派なら本が手元に残らないから、なおさらおすすめです。わざわざ本を読み返さなくても、自分の書評を読めば思い出します。
理系文系の分かれ道に「何が苦手か」という消去法で選ぶのが嫌で、私は苦手なほうを敢えて進んだ感じです。理系といっても一番数学からは遠い博物学的分野です。それに文系も一番哲学的なところから遠い歴史、地理学が好きですね。
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