30年前の地球の歩き方

もう捨ててしまいたいな、と何度も思いながらも妻が捨てたがらず、ずっと引っ越しでも運び続けていた「地球の歩き方」数十冊の黄色い本。国外旅行をしなくなって久しいが、行く前に当地の言語、文字、歴史、地理などの基本は全部下調べして脳みそにプリントしてからいくのが好きだった。この本は結構その面を踏み込んで書いてあり、一晩で頭にいれるのにすごく良くできていた。現地で読むより、予習に役立ったと思う。カネの替え方や、安宿エリアの案内は現地で役に立った。

基本的な編集方針は、自分で計画して、なるべく手ぶらで行って、人に話しかけ、現地で見て決めて、流されて、面白がれという、私の山登りと全く同じ路線なので好感が持てる。Webもスマフォも無かった時代だものなあ。筆者はだいたい無記名だけど、結構熱く語っちゃっていていいと思う。
今は改めて旅行に行きたいなどとあまり思わないのだが、30年前の地球の歩き方は、読み物として面白い。最近インドの食べ歩き本を熟読している（前回日記）のだけど、その併用で開いてみたのだ。
長らく再読していないけど、各々の旅行記を結構な長編でその都度まとめてある。どこの町で何を食った、タクシーに騙された、バナラシでガンガーに沐浴したとか。山行記録を書く習慣があったので、長期旅行も欠かさず書いてある。そのうち読み返してみるのも楽しみだな。もうワープロのソフトが変わっていて、読み込みできないデータになっていたりして。

今だったらログを取って、寄った店の外観もGoogle Mapsでみられたりするんだろうなあ。店入る前に料理写真が見られちゃったりするんだから。便利だけど、地球の果てに行ってきた感はちょっと小さい。でもそう思うのは以前を知る人のみだ。時代が変わっても読める文章を文字で書きたい。

コメント

まっちゃン

別名「地球の迷い方」、アタシもユーラシアを歩く予習に活用しました。やはりこれって、行き惑うための予備知識を得る読み物であって、予定調和の旅の為の本であるべきでないのは元より編集部の意向だと思います。でないと、ただの旅の"重し"になってしまう、と思う。家の重しならまだいいんですけどね。
　いやしかし、現代のバックパッカーも情報過多で受難の時代ですね、きっと。

イグルスキー米山

まっちゃンさん
インドで、ホテルなんか予約いらない、行けばなんとかなる。と書いてあり、今の北アルプスの小屋予約必須との比を思いました。

tabio

こんばんわ、米山さん。
懐かしいですね〜。
自分、この当時、安宿ネタとか穴場情報を投稿して何本か採用されたことありました。
採用されると、その版は無料で自宅まで送付してくれるので、とても嬉しかったです。

イグルスキー米山

tabioさん
厳密さより、読者参加感の良さありましたね。話が違うじゃねえか！となってもまぁ、ツッコミのネタとして楽しめる。

bmwr1200rs

ワタシは「東ヨーロッパ」を持ってました。家のどこかに埋もれてるかも。

イグルスキー米山

bmwr1200rsさん
ひとくくりですか！随分前ですね。もしや1989年以前版？見てみたいね。