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阿寒で車に乗って、帯広駅前でヤクザ殴って、新得で検問に引っ掛かって、ケンさんが刑務所にはいったいきさつを武田鉄矢と桃井かおりの二人に話し始めるシーンでは車窓に夕張山地が見えた。懐かしの富良野の国道38号線だわ。雪を載せた五月の芦別岳、夫婦岩、槙柏山、御茶々岳の懐かしい山並みに目をとられ、ケンさんの独白を聞き逃す。
武田鉄矢のモンモン青春ファッション、桃井の差し出す缶コーヒーの柄、今は変わり果てた夕張の炭坑住宅の雑踏、ショボくても混んでるスーパーの店内、北炭の鉱夫募集看板と、泣けてくるほど昭和後期の風景でした。
何もかももうフィルムの中だけ。残っているのは山並みだけだなあ。
学生のころに見た映画で、忘れられない作品です。主人公の服役期間が終わって、網走を出所するころが、ちょうど若者の北海道旅行ブームの終わりごろ(1970年代後半)という設定だと思います。狩勝峠や夕張岳への林道から入る幾本かの沢にイワナと遊ぶのに通っていたので、私にも忘れられないロケーションでした。渥美清だったか、刑事役に免許証のチェックを入れられるあたりが、山部付近ですね。
これに続いた「遥かなる山の呼び声」も、ロケ地は違いますが、高倉健のいい映画でした。
グレート・トラバースの終盤で、陽希君が幌尻岳から峠道を越えて、富良野へ降りて行ったの先も、国道38号でした。
最近もいろんなドラマ、映画を生みだしてきたのが、この国道筋ですね。
たにがわさんは、70年代ど真ん中世代ですね。僕の頃はその延長期というかんじでしょうか。
ほかにもケンさん夫婦が楽しくデートする札幌の電車通りを見下ろす食堂とか、新得警察署の木造モルタルのショボい詰め所の雰囲気とか、凄く懐かしい北海道映像です。
映画は内容自体で当時も評価されるのだろうけど、長い時間を経て見るとロードムービーの風景に、価値がこんなにあるとは。
実際に見て実体験した人には、人一倍懐かしいでしょうね・・・
自分の北海道の思い出の風景は、夏の利尻、礼文、三大秘美湖(オンネトー、東雲、オコタンぺ)。そして真冬の積丹、網走、尾岱沼・・・
拓郎の襟裳岬に憧れてわざわざ見に行ったり、幸福駅の切符も買いに行きました
懐かしい想い出です
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