アイヌの人たちの知恵もまじえた解説がある「北方民族植物標本園」の野草、山菜、木の実などを、自然の姿のまま目にすることができます。
今回は2時間しか余裕がなかったので、数年がかりで高山植物園やロックガーデンに手が加えられてきた一角を回りました。
花の時期はさすがに過ぎたものの、北海道と千島を代表する3種のウスユキソウの「ドライフラワー」に見とれました。
写真の順に、次の3種です。
エゾウスユキソウ
北海道のごく一部の山や海岸、樺太に分布。
レブンウスユキソウと同種に扱われる。
http://www.hokudai.ac.jp/fsc/bg/newsletter/2006/2006-3.pdf
http://blogs.yahoo.co.jp/kouyu_kikaku1116/20104182.html/
オオヒラウスユキソウ
北海道南部の大平山、夕張山系崕山にのみ分布。
http://www.yam1.thyme.jp/folder2/f2a/oohirausuyukisou.html
チシマウスユキソウ
南千島の海岸に生育。
http://tokitsukaze.sblo.jp/article/36733568.html
http://www.botanic.jp/plants-ta/tiusuy.htm
エゾウスユキソウは、レブンウスユキソウのタイプなら、ハヤチネウスユキソウと似ていますね。
氷河期には、平地もより寒冷で、東北日本の山岳部は生態的に結びつきがあったのでしょうね。
その後は、早池峰で独自の形態へと歩んできたのでしょう。
オオヒラウスユキソウは、木曽駒のヒメウスユキソウと輪郭が重なりました。チシマウスユキソウも、ヒナウスユキソウに似てますね。
ごく近い仲間同士が、いまは隔絶して、日本国内のものは、風前のともしび状態なのでしょう。
礼文島、大平山、そして南千島・・・。行ってみたくなりました。
そのほかの花では、北海道的に大型化したタチギボウシの見事な姿や、これから花を開くオオウバユリの蕾など。
ハマフウロ、エゾフウロも愛らしい姿でした。
いっしょに行った家族は、大人の背丈を超える「ラワンブキ」にびっくりしていました。こいつと、オオイタドリは、沢歩きの障害物でした。
ウスユキソウさん達は健気な姿、フキの下を通ってなんて、まるで童話の世界。コロボックルが出てきそうです。
沢を遡行中なら、そんなこといってる場合じゃないと言われてしまいますね。
健気な姿といえば、ほんとにそうですね。わずかな生息エリアのなかで、次の、何度四季を重ねたらやってくるのかもわからない氷河期を待っているのですから。
この花がみずみずしく咲きだす時期の、東北と北海道のそれぞれの山へ訪ねてみたいです。
北海道のフキやオオイタドリは、とてつもない背丈になります。長男は渓流釣りで、道内の沢へ連れ出していたのです。
http://trace.kinokoyama.net/keiryu/sorati92.htm
が、本人は自分の体が大きくなって改めて、「ラワンブキ」の大きさに驚きいったようでした。
そのまた子どもがもう数年で、渓流へ連れ出し始めた年代に近づいてきます。
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