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北アルプスの雲ノ平は、標高2500メートルの高原状の高みに、残雪と岩場と自然の湿原が自然の庭園となって広がっています。周囲は山また山。
天場は、祖父岳の西斜面、祖父沢の源頭のガレ場にあり(写真1枚目)、祖父岳を下降する地点からテント群が見降ろせます。
周囲は湿性のお花畑が展開しています。テントを張ると正面には黒部五郎岳がデーンとそびえ(写真2枚目)、斜面を少し登ると、北ア最奥の水晶岳を正面に臨む湿原に出ることができます。
天場は広く、間隔をあけて設営でき(写真3枚目)、おいしい水がたっぷり。
しかし、ここのトイレは、地獄でした。
大きなトイレで個室が4室ほどはあったのですが、盛夏には、「下」がいっぱいになっていて、入室もたじろぐ状態(1995年時点)。周囲の草むらの斜面にする人もいますが、女性はそうもいかず、ほんとに地獄。
一番近い雲ノ平小屋まででも、30分ほどかかるため、深刻な天場でした。
下山してから、新聞記事で、1)「栓」を抜いて黒部川源流の祖父沢へ流してきたこと、2)環境面から問題になり、ヘリが「荷」運びにきて下界で処理してきたこと、などを知りました。
環境は抜群なんですけどね。
この天場は、当時、ごみ処理も十分でなく、ガレ場には大量の空き缶やレトルト食品の空きパックなどが散らばっていました。
その後、2005年に、このトイレは全面改修されました。
http://www.reinforce.co.jp/2004/240830/240830.htm
http://www.reinforce.co.jp/kisai1.html
はたして、あの抜群の条件に見合う「天国」のようなトイレに、生まれ変わったのでしょうか?
登山の記録は下記に。
http://trace.kinokoyama.net/nalps/kirobe-issyuu.95.8.htm
トイレシリーズ、お待ち申し上げておりました(笑)。
いやぁ、わざわざヘリが「荷」下ろししてた、と言うのに驚きました。男に生まれてよかったですよ。だって、人が来ないようなところに行って「荷」を捨てれば、ヘリの負荷を軽減できますし、地獄のトイレも使わなくてすみますからね・・・。
トイレが改装されたようですが、処理方法が気になりますね
Smoczekさんへ
>トイレが改装されたようですが、処理方法が気になりますね
寒冷で、短期に過大な負荷がかかり、水も十分に得られない条件が普通なために、山のトイレの浄化法は、平地の下水処理(空気を送って微生物に分解してもらう)は、むずかしいのでしょうね。
おがくず、とか、土壌浄化法とか、いろんな手立てが考案されているようです。
行く場所の条件によっては、登山者も、「持ち帰り」や経費負担が必要になってくると思います。
南アルプスの仙丈ヶ岳の山頂下のように、避難小屋とトイレと天場が荒れて、新しい素泊まり小屋が建ったのを契機に、幕営禁止になったところもあります。
いろいろなことを考えると、私の場合、沢などで誰も泊らない場所で幕営するというのが、自然への負荷も過重にならないし、一番、気楽だなあと思います。
でも、人の多い山でも、行きたいところはありますからね。
人が多いところだと、過負荷にならないように、トイレだとか、持ち帰りなどの問題が起こりますね。
Tanigawaさん
ネットでいろいろ調べてみましたが、寒冷地(高山はほとんどでしょうけど)では、バイオトイレのおがくずやバクテリアの「ブツ」に対する分解活動が鈍くなるために、登山者に水を持ってきてもらうところもあるそうですねぇ。
チップ制のトイレも多いそうですが、有料にして維持費や山への負担が下げられるなら、チップ制ではなく、強制の有料にするべきだと思います。
Smoczekさんへ
私ももっと実情を知り、考えていきたいと思います。有料にするとしても、入山料と同じことになり、そのことでどれだけ理解や自発的なとりくみがすすむのか、ということもあると思います。
入山者の多い場所では、どうしても、施設の整備が迫られます。それだけでなく、自然・生態の保護や案内などの公的な体制をしっかりすることも、大事だと思います。
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