静かな雪の谷と、うまい水） 真砂沢キャンプ指定地

　ここは剣沢雪渓（写真３枚目）の末端、立山別山から直線的に流れ落ちる真砂沢との出合いに開けた天場です。源次郎尾根、八ツ峰などの岩稜ルートの取り付きに便利なため、テントの登山者の多くは「岩」を目的にベースを張っています。縦走でここに泊まる人も、山泊まりを重ねた人が多く、山ヤの泊まり場の雰囲気が漂います。仙人池方面、内蔵ノ助平方面へむかう登山者も泊まります。
　
　写真２枚目中央、わが家のテント（黄色）のすぐ右上は岩稜の側面の岩壁が立ち上がっていて、落石もちょっと気にしちゃいます。
　この写真の撮影地点が、真砂沢ロッジで、登山者をサポートしてくれます。といっても、この「なんちゃってロッジ」は、設備も売店も、ほかにくらべれば、地味な小屋です。写真１枚目の大きなスノーブリッジで剣沢を渡ると、小屋前の天場に出ます。

　この天場の印象。
１）水がうまい。真砂沢の沢水をホースをワイヤーで空中に吊り上げながら、小屋脇まで水を引いています。剣沢の水は、生では飲めないので、上部まで登山者が立ち入らない真砂沢を水源にしているわけです。

２）雪渓と大きな雪田、そして谷底から見上げるような岩尾根の風景。雪の谷の中に泊まるような気分になります。静かで、人が少ない。

３）夏だと、時間帯にもよりますが、剣沢の谷と平行に、真っ暗な夜空を天の川が横断します。心に残る、とびきりの星空でした。

　薬師峠の天場の紹介のときに、wakaさんから、トイレが水洗であることお伝えいただきました。小屋が２００１年の雪崩で流されたあとの改築以後のことでしょうか。
　余分なものは何もないけれど、基本条件はしっかり充たしている天場です。

　記録は下記に。
http://trace.kinokoyama.net/nalps/turugisawa2001.htm