取材・サポートスタッフも、アドベンチャー・レーサーのそうそうたるメンバーで固めて、陽希さんの気持ちと体調に合わせた活動ぶりです。
とは言っても、もともときつい計画のうえに、北海道を締めくくりに持ってきたのは、かなり厳しくなると感じています。利尻を雪が安定する5月末の出発にしておけば、11月の屋久島までうまく流れたかもしれないからです。秋を追い、季節の変化を映像化したかったことはわかりますが。
陽希さんは、雪山の経験が少ないと言ってきました。十勝岳とトムラウシ、旭岳は、無雪期なら縦走が早いけれど、9月下旬だとまとまった雪が降る場合もある。わずかな雪しか降らず、行ける場合もある。まとまった降雪があった場合は、この3山が成否を分ける気がします。チシマザサのエリアで深い降雪があると、往生します。ラッセルがあるようだと、1山登って、いったん麓に下りることになり、日程が厳しくなる。
そのあと阿寒・斜里・知床から宗谷半島への行き帰り1000キロ近い長い行程があって、最後の利尻岳が10月のたぶん末。札幌市でも雪が降る季節ですから、順調にここまで行けても、最後の利尻岳は雪氷こみの稜線を登下降することになります。
大雪山系は天気の運がすべてですが、利尻は必ず、そこそこの雪と氷になる。積雪期は事故が多い山です。
大雪山系から以後は、日程がかさんでも、良い条件を待つ。また、利尻岳も、根本的に難しいということではないので、条件が悪いとき、行程が遅れた場合も、チャンスを待つ。いま公表されている放送予定日に、左右されずに。場合によっては翌年に残りをやりきるなど、無理のない判断をしてほしいと思います。
ここまでも天候、体調の判断をすすめながら、それに加えて超人的な体力で乗り切ってきた陽希さん。まさにベストを尽くしてきたと思います。そこが一番大事と思う。応援する側としては、最後まで合理的な、的確な判断を尽くしてほしいと思います。
陽希さんは、幌尻岳を終えて、今日はロード。占冠村を越えて、旧金山町の町境の温泉ですね。樹林のなかのこの峠道は、空知川源流部の渓流釣りや、夕張岳トナシベツ川の遡行などで、行き来したところです。
何よりも、峠を下れば、陽希さんの故郷・富良野が広がりだしますね。
台風が抜けたあと、低気圧が千島沖で発達しての降雪・荒れ模様を心配していましたが、今回は天気の崩れはあまりひどくはならない様子で、少し安心しています。
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