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1キロを超える重さで、かさばり、キスリングに入れても存在感がありました。
400円くらいの値段だったと思います。
その後、当時流行っていたやや薄いビニル製の黄色のポンチョを入手。
丈は膝くらいまでしかなく、横なぐりの雨に弱い。膝から下は、濡れて、山靴はがぼがぼするほど濡れました。
1973年ごろ、著名な登山家らがアドバイザーとなって、キャラバンからナイロン製で裏地に合成ゴムをコーティングした、セパレート雨具が登場。
私も札幌の秀岳荘でさっそく入手しました。
4800円くらい。学生には痛手でした。
3代目のこの雨具は、現在の雨具の原型になっています。
頭から足元まで全身がしっかり包まれるので、雨には濡れない。しかし、脇の下に小さな網目の汗抜け窓があるだけなので、春から秋までは、体もシャツも、激しくむれて、濡れました。
ただ、この雨具の登場で、春から秋まで、強風下や、風雨のなかの稜線や沢筋の行動が、大いに助けられるようになりました。
弱点はもう1つあり、裏面の合成ゴムのコーティングが、摩擦に弱く、1年半もたつと剥がれてきました。
私は、4つめの雨具も、これを購入。
ともかく当時、爆発的に普及した雨具でした。
1977年頃、初期のゴアテックスの雨具が登場。
当時はとても手が出ず、社会人となってから1980年にカモシカで購入しました。5代目。
もうびっくりでした。確かに蒸れにくい。雨もよくはじく。
でも、生地はごわごわ。2年目には撥水機能が落ちて、衣類が湿っぽくなるようになり、せっせと撥水スプレーで補いました。
一度、友人に貸して、北アの大雨の中で使用したら、全身が濡れてたいへんだったと言われました。
それでも四季おりおりになんとか使い続けました。
1990年ごろから、身うちから譲ってもらったゴアの第二世代の雨具を使用。撥水も防水も蒸れも、かなり改善されており、悪天時にはこちらを主に使いました。
1997年、モンベル社のストーム・クルーザー(たぶん初期のモデル)を7代めの雨具として購入。
この時期になると、ゴアテックスの性能面はほぼ完成され、雨具のつくりも真冬以外は使えるようなしっかりしたものに完成されてきました。
この雨具は、今でも撥水スプレーをしっかり使っておけば、よほどの豪雨でないかぎり、まだ使えます。ただ、雨の中に長くいると、表面も、内部の衣類も、少しじっとりしてくるようにになりました。
90年代以後のもう一つの変化は、ゴアテックスが冬用アウターに取り入れられて、布地がずっと丈夫で雨具とは別の造りのものが、山にもスキーにも、どんどん広がって行ったことだったと思います。
80年代は、雨具としてのゴアテックスをそのまま冬にも着たり、冬は以前どおり、ゴアでなく冬用ナイロンジャケット、という状況だったように思います。
雨具に少し遅れて、ゴアは冬山のジャケットも改革していったのです。
私も、冬のジャケットや、アウターパンツは、条件に合わせてゴアも使うようにしています。冬ジャケットより軽快で良い場合があります。
ともかく、この7代目の雨具はタフでした。
今回購入したのは、2年前の型おちモデルで割引が大きかったノースフェイスのレインテックスプラズマ。薄手で540グラムと軽い。
これは、常用の雨具として使う予定です。ゴアテックスは大事に使えば長持ちするので、できるだけ良い性能が維持できるように要所で使っていきたい。
16年前に購入した、モンベルのストーム・クルーザーは、いまのモデルにくらべ撥水が落ちやすく、やや重い半面、生地も縫製もしっかりしています。きのこ探索などの汚れる条件や、少々の濡れなら大丈夫な条件、傘が使える場合などは、こちらを使用。
気温があまり下がらない初冬や春の山でも、こちらを重用して、まだまだお世話になっていきたいと思います。
それに比べると、最近の雨具は、軽さを追及するモデルが全盛で、布地がごく薄のタイプに走り過ぎている感があります。
今回購入した、ゴアテックス・プロという素材を使ったモデルも、「張力をかけすぎると、表地に亀裂が入り、間からゴアの本体が見えてくることがある」という趣旨の注記がありました。
長く、ハードに使うタイプではありません。
しかし、今出ているモデルは、大勢として、薄く軽くに特化しています。
雨具の利用はみなさんいろいろな考え方があると思います。
雨具はありがたい装備です。長く惜しんで、ときには使う場面に見合うものも大事に使って、愛用したいです。
(写真1枚目は、今回導入した雨具。2枚目は、1980年購入のカモシカのゴアテックス雨具を使用した写真。)
タニガワさん
歴代カッパをよくおぼえていますね!
使い古した装備はほとんど、山岳部の後輩に譲って、どこへ行ってしまったことやら。
僕の世代だと、ゴアが着れるようになったのは就職以降でした。ゴアのカッパは、冬のアウターとして使っていました。90年代の冬ジャケって厚すぎで、薄いゴアカッパだけのほうが性に合っていました。沢登りのカッパも冬のアウターも、ヒマラヤも、全部同じゴアカッパ。古くなって水なんかはじかなくてもそういうものだと思っていました。薮こぎしたりゴシゴシ使えばゴアテックス→シミテックスになるのは仕方ないです。防寒具として役立てばよいと思っていました。今もそれは変わらず。雨の日に山歩いて濡れないわけが無いと思って・・・。
yoneyamaさんの雨具は、あらゆる季節と標高でタフに使われて、本望なんでしょうね。
冬ジャケットは、昔(1978年ごろまで)はナイロン・ツイル地のヤッケとオーバーズボンでしたが、ゴアテックス雨具の登場で、こちらを冬にも使う人が増えました。湿雪や、湿った雪質での雪洞掘りなども、向いてました。
ゴアテックスは、ありがたい装備だと思います。
私は、新規のゴアの雨具を仕入れても、それまで使っていた先代、先々代の雨具が捨てられず、初冬や晩冬、冬の低山などには、使い続けています。
車に常時、1着、載せておいて、何かあったときの保温用にも用意しています。
yoneyamaさんの使い方だと、最近のゴアテックスは、20デニール・ナイロン地にまで薄くなっているので、オールラウンドに使うと耐久性がかなり落ちるように思います。
それと冬ジャケットのときも書きましたが、丈や肩回りなどが、きつい作りになる傾向が強い。
軽さとスタイルを求めるタイプも用途によっては良いのですが、そればかりにならずに、丈夫で長年の使用にも耐えるものも継続して提供してほしいと思います。
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