焼岳・穂高・槍ヶ岳縦走(焼岳〜西穂〜奥穂〜北穂〜槍ヶ岳)


- GPS
- 56:00
- 距離
- 38.6km
- 登り
- 3,725m
- 下り
- 3,521m
コースタイム
2日め:5:10西穂高山荘-6:00独標西穂高岳-8:15天狗岳-9:30ジャンヌ-11:00奥穂高岳-12:10穂高岳山荘-12:35涸沢岳-14:45北穂高岳-14:55北穂高山荘
3日め:5:20北穂高山荘-7:30南岳-8:45大喰岳-9:10槍ヶ岳山荘9:30槍ヶ岳往復-大槍ヒュッテ-12:50槍沢ロッヂ-15:30明神-16:20河童橋-16:30上高地バスターミナル
4日め:
天候 | 1日め:雨・2日め:晴れ・3日め:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
帰り:上高地バスターミナル いずれも新宿直通の「さわやか信州号」利用 |
コース状況/ 危険箇所等 |
中の湯〜焼岳:あまり歩かれていない。道はしっかりしている。長い。 焼岳〜西穂高山荘:あまり歩かれていない。長い。樹林の中が長い。 西穂高山荘〜穂高岳:危険。あまり歩かないようにか道標・○マークが少ない道を見失うこと数回。 悪天候の場合は止めたほうが良い 奥穂高〜槍ヶ岳:飛騨泣きの太すぎる鎖にビビる。長谷川ピークがヒヤリとする。キレットは普通に過ぎる。 槍ヶ岳〜上高地:ヒュッテ大槍下のあたりのお花畑がきれい。後は上高地までが長くうんざりする。 |
予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
写真
感想
今年は穂高・槍ヶ岳。
北アルプスはここをまず踏破しなければならない。槍はあるけど穂高のガイドが少ない。
西穂から奥穂が一般ルートではないみたい。ヤマケイアルペンガイド『槍・穂高連峰』を買った。載ってる。
せっかくだから、焼岳も歩いてこの山脈を征服しよう。中の湯から入山。
初日雨にやられたが、2日目からは快晴で穂高の核心部を堪能できた。
見晴は申し分なく沢山の山が見渡せた。槍ヶ岳で締めくくり
槍沢でそれまで岩ばかりの世界から変わり、花繚乱の中を下山した。
1日め:
中の湯〜焼岳〜西穂山荘
・中の湯から歩き始めてほどなく雨に。1日中降られた。
焼岳までは1組を追い越して、1人にすれ違っただけだった。
雨の中の焼岳。ガスに浮かぶ火山の噴気孔が硫黄色に黄色く浮かび上がって不気味だった。
北峰の頂上を踏んだが、どこがどうだか山頂標識以外何も分からなかった。
焼岳小屋は岩を回り込んだ窪地にあって、数人が休んでいた。軒先を借りて昼飯。
焼岳から西穂高山荘までまた1人になった。出会う人は少なかった。
道は良く踏まれていたが、樹林帯の中は水浸しのどろどろで靴がぐしゃぐしゃになった。
上高地への下りの分岐手前でフランス人のカップルに抜かれた。
ガタイが大きいせいか歩くのが早かった。これから上高地に下ると言っていた。
分岐を過ぎるとほどなく山荘への最後の登りで草斜面の花がきれいに咲いていた。
西穂高山荘は、勿論雨で外には誰もいなかった。立派な小屋で乾燥室がありがたかった。
2日め:
西穂山荘〜西穂〜ジャンダルム〜奥穂〜北穂山荘
・あさも雨が降っていたが、やがてガスになり、それも登るにしたがって晴れてきた。
どんどんガスが晴れて笠ヶ岳が、乗鞍が焼岳が見えるようになった。
雲が下がって行って笠ヶ岳は常に左について来た。
最高の気分で西穂高山頂に立つ。天気のいいためか難所とはあまり感じなかった。爽快だ。
但し岩と石ころをただ重ねて山にしたような岩山だけがつながっていた。
にもかかわらず鎖とか梯子とか、○印でさえも少ないように思えた。緊張する。
道と思って歩いて行くと、上から声がして尾根通しがルートだったことが2ドあった。
見通しがきかない天気の悪い日には、歩けないと思った。緊張が続く。
ジャンダルクの根元にだどりっく。ガイドブック通りにパスして根元を回り込む。
奥穂側から見上げるとより険しく見える。
そこに良く日焼けした男性2人がいて、話を聞くとNHKとのこと。
田部井淳子さんがNHKアナウンサーと北アルプスを縦走して今日が最終日の撮影とのこと。
頂上を見上げると、確かに人がいて大きな集音マイクが見える。
間もなくバタバタバタとヘリの近づく音がして、一斉に手を振りだした。
ヘリから空撮をしているとのこと。立ってると映りますよと言われたが、
これは良いことを聞いたと一緒になって頂きとヘリとを見上げた。
(あとで放送日と再放送と見たが、自分が映っていたかは分からなかった)
なにかラッキーなおまけがついて、ますます楽しくなった。
馬の背越しの奥穂高は、平たい石を積み重ねたよう。どこを登っても崩れそうだ。
緊張しながら着実に登る。奥穂の頂きは人が沢山いた。汗びっしょりで最高点の社の高台の空くのを待つ。
社の前で横で記念写真を撮ってもらう。皆笑顔だ。
穂高山荘に下り登りかえして北穂高に向かう。穂高山荘も人が多い。
石組の上のテラス席に沢山の人が休んでいた。眼下に涸沢が見える。ここから登ってくるようだ。
北穂高は広い山頂だった。ちょっと下ると今日の宿の山荘がすぐにあった。
狭い岩場に良くぞ立てたと言わんばかりの小屋だったが、中はそう窮屈な感じはしなかった。
ここも外のテラス席からの眺めは抜群だった。夕日に照らされる槍とか常念が見えた。
3日め:
北穂山荘〜キレット〜槍ヶ岳〜上高地
・北穂の朝日は常念の真上に上がった。今日も晴天である。
上高地まで長いので、朝飯後早々に出発。すぐにとんでもない下りがあり、
小屋がとんでもない崖の上にへばりついて立っていることを再認識した。
飛騨泣きの鎖が太い。太くて持ちにくい。登り返して長谷川ヒークは岩のとさかの縁を歩いているよう。
緊張の連続。ここが一番怖いと感じた。そのあとのキレットは難なく過ぎた。
このあたりから前後して新潟から来たという単独行の方に出会い一緒に歩く。
早い。山慣れしている。聞けば10年もやってないと言う。とてもそんなふうには見えない。
槍の肩の小屋についていざ槍ヶ岳となって、なんと登山靴の左足のソールが剥がれた。
つま先が口が開いた。まるで漫画のようである。困った。すると同行の新潟の方が、
予備で持っていた靴ひもで応急処置をしてくれた。上高地まではもつだろう。予備にともう一本頂いた。感謝。
その足で槍ヶ岳に登ったが、まったく問題なかった。穂先は狭く東西南北足元が落ちていて
立っているのも怖い。そわそわする。景色は最高だった。360度とはまさにこのことだろう。
動かずとも360度見渡せた。好天で良かった。
下りるルートは岩場で渋滞していたが、新潟の御仁は岩場など全く気にせず、鎖も使わず下りて行った。
早い速い。達人である。小屋の前まで着くと御仁はリュックから「丸ごとゼリー」を出して喰い始めた。
自分もおにぎりを出して喰う。風貌も所作も歩く速さも無駄なことは話さない無口さも全てが達人。
新穂高に下りるという達人と別れて、上高地へ向かう。
初めは東鎌尾根を行ったが、槍沢沿いのお花畑を見に谷沿いに下りた。(名前を聞き損じた)
今回一番の花畑がそこに広がっていた。沢山の高山植物が斜面を埋めていた。
岩と雪の白さと、ハイマツの緑と、空の青さが花を引き立てていた。
上高地バス停までの道は長かった。途中明神の川の手前でサルの群れとあった。
サルは人を気にせず思い思いに座り寝そべり追っかけっこをして走り回っていた。
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