ずっと気になっていたことなので、書いちゃいます。
なぜ、雪山でもない、雨も降っていない、ときにはかなりの低山でまで、ロング・スパッツを履く方が多いのでしょうか?
このスタイルは、突然、登山の世界に現れました。1980年代初めから半ばにかけての時期です。
どういう状況で広まったかは想像するしかありません。中高年登山および、百名山のブームとツアー登山の開始の時期と、重なります。
それまでは、ロング・スパッツは、残雪期までの装備でしたから、最初に夏山でロング・スパッツのグループに遭遇したときは、かなりびっくりしました。みんなそれで揃っているのも、また驚きでした。
いつだっか、都内の山道具店に行ったときに、初心者に、店の人から「ロング・スパッツはどうします?」と聞いている場面にも、でくわしました。
私や、私の山仲間の場合、装備としてのロング・スパッツは、時期と積雪を見て、要所で着脱するもので、普段は携行しても大事に保管していました。いまでも、恥ずかしくて夏山で、まして通しでは、使う気にはなれません。
70年代末からは、ゴアテックスの雨具が登場し、一気に広がり、従来の夏山で困っていた、ヤブのなかの踏破の際の、ズボンの濡れもなくなりました。登山靴の防水性も格段に向上し、この面でもなぜ、ロンスパ?という気がします。
ロンスパの利点として、草むらの夜露や、雨天時の靴の濡れ対策はありますが、私は雨具でまったく支障がありません。足首までのぬかるみなら、山靴のみでOK。それ以上なら、今はあまり店に出ていない、夏山用の短スパを使います。
ロンスパであれ、短スパであれ、いざというときに穴が開いていたり、着脱のベルトが破損していては、たまりません。
常時装着は、この点でも、山装備の使い方として、理にかなっていないと思います。スパッツが傷む乾いたルートでまで、なぜ、常時装着なのか?
私は、スパッツは汚れもとても気にして、ケアしています。ゴムがゆるくなったのは、自分でとりかえて、雪の入り込みを防いでいます。
ロンスパの難点としては、靴の中、ズボンの下部の蒸れがあります。
足に豆、靴擦れをつくる原因の一つは、靴下の湿気です。
ロンスパをつけてしまうと、雨具のズボンの臨機の着脱も、むずかしくなります。
登山道具店や、こういうパーティー内の経験者は、ロンスパの利点と注意点の理解を、広げることが必要なのでは?
私が一番言いたいことです。
ぬかるみや濡れ対策が必要な個所では、使う人がいるのは、まだわかります。
なぜ、炎天の乾燥した縦走路で使う必要(理由)があるのか、と。
人間は、膝下からの放熱でも、相当の体温調節をしています。
暑いときの体熱の発散も、とくに炎天の場合は、気にかかるところです。
先日は晴天の高尾山メインルートでロンスパ着用を見かけました。立川駅のホームでも。
ファッション化してるのかも知れませんが、山の装備を要不要の判断なしに使うのは、装備の保全や安全面から見ても、考えてみたいことです。
できるだけ軽く快適にと思っているのでロング丈のスパッツ、私は残雪期までしか使いません。
スパッツはロング冬用、ロング残雪期用、ショートを持ってます。
ひとつしか持ってないのでしょうか…?
泥はねする道でのショートスパッツは、後の洗濯を楽にするために使ってます
相仲です。私も昨年の晩秋に越前岳でロン・スパの中高年グループに遭遇しました。早い雪でもあるのかと思って聞いてみましたら、霜解けのぬかるみがひどく、汚れるので着けたそうです。でも今度はスパッツが汚れますよね。見ればたしかに全員泥んこでしたし、行く先で私のズボンもどろどろになりました。因みに私はもう数十年普通のウール・コーデュロイのスラックスを山靴にかぶさるように普通に履いて登っています。
tanigawaさんこんにちは
何事につけ歴史のまえあとを知る目から見る検証、大好きです。
僕の仮説です。みなさん靴とズボンを汚したくないのではないのでしょうか?
80年代半ば以降に山を初めて始めた人は、きれいな道具が出始めた時代と重なります。それまでは山道具は使い込んでいる方が格好いいという美意識がありましたね。でもそのころから、赤と黄色と紺色以外のピンクや緑や薄紫のきれいな色の装備が出回るようになりました。汚れた装備を使うのは、ちょっと恥ずかしいと思うようになったのではないでしょうか?
ロングスパッツと同じように僕にとって違和感があるのはザックカバー(ザックにかぶせるカッパ)です。雨が降ったらザックなんか濡れればいいじゃん。大事なものはパッキングしてあるし。というのが沢で滝壺に飛び込む人の立場でして、ザックカバーの存在理由は全くありません。でも、ザックにドロをつけたくないという意識がなければ、あれはつけないのではないのでしょうか?
育ちが違うと新世代には常識となっているもので、基本的にはご自由にどうぞと思いますが、tanigawaさんみたいに通気性まで考察してみるのも悪くないですね。
tanigawaさん、こんにちは。
スパッツのこと。ドロはねよけの他には、ヒル除けのためにつけた事があります。とっ、とにかく足元の守りを固めたくて。
他には、やぶっぽいところに突入する時につけた事があります。これは、ズボンの裾が暴れるのがいやだったから、だったかな。
でも、tanigawaさんのおっしゃりたいのはヒルでもやぶでも無さそうですね。「自分ならそんな事はしない」という、怒りの感情が入っているように私には思えます。
ファッション、先入観、思い込み。。。
山のファッションとして楽しんでいる人は、いるのかも知れませんね。
あと、お客に思い込ませて得をしている人も、まあちょっとはいるのかもいれませんね。あはは
tanigawaさん、こんにちは。
山道具は理詰めで考えるとどうしても腑に落ちないグッズが多いと思います。
私もそういうグッズに対しては常に疑問を持っています。
ところで、tanigawaさんのご指摘は、
「スパッツの不要なルートでも、やたらとスパッツを着けているのは不合理だ」ということだと思います。
しかし、スパッツ一般論で言えば、夏山でも雨上がりの草やぶや泥はねに対しては結構有効だと思っています。
確かに例えゴアでも未着用に比べれば通気性は悪くなりますが、草濡れと比べてどちらのダメージが大きいかということでしか無いと思います。
登山用ズボンは確かに多少の撥水性はありますが、草に接触する様な場合にやはりびしょびしょになります。
私のズボンはショーラーという撥水生地ですがそれでも濡れます。
雨具で十分とのご意見もごもっともですが、雨具も程度の差こそあれ蒸れるのではないでしょうか。
スパッツを汚す、破くは、それを頻繁に交換出来る財力があれば良いだけのことだと思います。
ちなみに、ロングかショートかは、単に長さの差だけなので、あまり本質的では無いと思います。
ここまで書いて、では私がスパッツを夏山で使うかというと殆ど使いません。
それはヤブ漕ぎを長時間することが予想される(ルートファインディングが必要な)ルートは私の実力では無理だと思っているからです。
下草が刈られた整備された登山道を歩くだけであれば、私もスパッツは無用の長物だと思います。
関西方面の方はヒル避けで付けている人が多い様で、そのままヒルのいない北国の山にも行っているようです。
私は雪があっても、積雪や沈み量が少ない場合はスパッツは付けません。夏はもちろん付けませんが、泥濘がひどいとわかっている山(6月の火打山等)には古いスパッツを泥よけにはいて行きます。また富士山の須走を駆け下りた時には石ころ避けで使いました。
ちなみに私のスパッツはカモシカ特製の前チャック、ワイヤーバンドのものです。前チャックは楽です。ワイヤーバンドは摩耗に強く切れません。ショートスパッツは持っていません。
用具はあるには越したことはないものの、場合によってはあっても邪魔、無駄なものも多いですね。
最初に教え込まれて、あるのが当たり前となってしまうと、いつの間にか定番になってしまうのでしょう。
私なんかは、久しぶりに山に入って、みんながストックを持っているのを見て、びっくりしましたもの。
一昔、ふた昔前は山岳会や部活主導だった装備選びが、
今は道具屋さん主体になってきたということですね。
オーバークオリティーが本来の目的に反しないように、きちんとした取捨の判断が出来るようになりたいものです。
私は、夏でも縦走の時はライトの薄いスパッツは必携です。
夏場でも深い山に入ると刈り払いがされてなく早朝の草付きでズボンや靴が濡れてしうからです(東北の山は酷いものです)
入る山域にもよりますが、アルプスなど登山道の整備されたところに行く時は持参しません。
その、ロングスパッツのグループというのは、商業登山脱出組だと想像しました。
私が無雪期の暑い山でもロングスパッツを付ける理由はただひとつ、ズボン(パンツ)のすそが汚れるからです。
例え数日間晴れの日が続いても、登山道は岩場以外は常に湿った状態で、当然、泥濘のところもあります。
汚れてもいいじゃないかと言われそうですが、帰りの電車や車に乗ることを考えると、やはり気持ちよくありません。
いまのところ、すそをドロ汚れから防ごうとすればスパッツしかなく、別に好んでつけている訳ではありません。
靴の蒸れについては、あまり感じてません。というよりむしろ靴そのものの方が影響してくるのではないかと思います。
まさかtanigawaさんはそんなひどい登山道は歩いたことがないなんて・・・!?
komadoriさんへ
>泥はねする道でのショートスパッツは、後の洗濯を楽にするために使ってます
私も、ヤブのある山やルートの状態や天候を考えて、短スパッツ
を携行していくことがあります。
それでも、使っても、必要な区間だけですね。
習慣もあるのでしょうが、スパッツはつけない方が、足が快適
です。
ainakarenさんへ
>霜解けのぬかるみがひどく、汚れるので着けたそうです。
状況を判断したうえで、理由がはっきり意識されていれば、山の装備
の適切な使用形態と思います。
それから、家族登山をしてきた目でいうと、同じルートを登っても、
歩きなれない子どもなどは、ズボンも登山靴もひどく汚しますね。
山では、すごくきれいなズボンの人と、内股や靴の内側を中心に、
どろどろに汚す人がいます。転倒は別にして。
パーティー編成の場合は、雪のある時期のアイゼン登高や、やせ尾根
の行動なども念頭において、夏の歩行段階から、リーダーがきちんと教
える必要がありますね。靴底でズボンを擦る歩行は、昔は、ズボンの
汚れ具合を見て、チェックされました。
何が基本か、装備も歩行もそこを伝えないといけないのだと思いま
す。
yoneyamaさんへ
>僕の仮説です。みなさん靴とズボンを汚したくないのではないのでしょうか?
80年代半ば以降に山を初めて始めた人は、きれいな道具が出始めた時代と重なります。
なるほど、そうかもしれません。
山小屋もきれいになった分、汚れて小屋に入るのは、パーティー
同士でも気をまわすのでしょうね。
私は、結論は各自が判断するにしても、ちゃんと自分の考え方をもって
ほしいと思います。スパッツにしてもそうです。
その結果、いろんな意見や使い方があってもいいですが、せめて、乾燥し
た稜線歩きでロンスパの勢ぞろいは、なんとかしてほしいです。
着脱は、いまはとても楽なのに。
歴史をいえば、やがては消えてしまう理不尽な使い方って、けっこう
山の世界にはありました。
1970年前後は、ピッケルなんて使わない山へ、ピッケルを持ち込む
登山者が多くいました。山の雑誌でも、何度も「杖じゃない」と注意が
載りました。
それから、ほぼ同じ時期の、純毛ツィード・ニッカ・ズボン。
登山者の半分以上が、これ。夏でもこれを履いていく人がいました。
私も、当初は、その1人でした。炎天で地獄の履き心地でした。
yabukogiさんへ
>でも、tanigawaさんのおっしゃりたいのはヒルでもやぶでも無さそうですね。「自分ならそんな事はしない」という、怒りの感情が入っているように私には思えます。
ヒル除けは、なるほどです。地域的には必携かも。
怒りの感情というよりも、装備は、的確に使ってほしいということ
ですね。いざというときの、ものなのですから。
多少のぬかるみで、汚れを気にするなら、周囲の登山者の歩き方も
見て欲しいです。どういう歩行をすると、靴底がズボンを擦るのか、
どうすれば避けられるのか。
湿った道→ロンスパ。この意見だと、奥多摩でも、高尾山でも、ロ
ンスパが離せなくなりますね。
MATSUさんへ
>ここまで書いて、では私がスパッツを夏山で使うかというと殆ど使いません。
私が、ずっと書きたくて抑えてきたのは(笑い)、きっと相当な
議論になると思ったからです。
しかし、この問題、最後は各自の判断と好みになるにしても、物議
を一回かもさないと、考えないでやっちゃっている問題が続く。
スパッツ1つも、けっこういろいろな考え、配慮、扱い、技術がある
んだということだと思います。
決めるのは、なりゆきや流行でなく、自分です。
wakaさんへ
>泥濘がひどいとわかっている山(6月の火打山等)には古いスパッツを泥よけにはいて行きます。また富士山の須走を駆け下りた時には石ころ避けで使いました。
wakaさんのフットワークは存じ上げております。判断して使ってい
ることも、さすがです。
スパッツって、けっこう嵩張るんですよね。それだけに、ルート
等を勘案しながら、携行するものと思います。
zeroponさんへ
>オーバークオリティーが本来の目的に反しないように、きちんとした取捨の判断が出来るようになりたいものです。
山では、いろんなことを自分で判断しなければなりません。
やはり、リーダーがカナメと思います。
転倒したら手を使う場所で、ストックをそのまま使うパーティー
にしても、対向・交差するときの判断にしても。
スパッツも、その人の考えが感じとれる使用形態があるように
思います。
citrusさんへ
>夏でも縦走の時はライトの薄いスパッツは必携です。
>夏場でも深い山に入ると刈り払いがされてなく早朝の草付きでズボンや靴が濡れてしうからです(東北の山は酷いものです)
citrusさんらしい対処ですね。
私も、上越のブナ林にきのこの撮影で入るときなどは、沢で使う
ネオプレンの膝までの渓流スパッツを使用することがあります。寒い
時期ですし、ネマガリダケのヤブや枝沢をたどりますから。
山装備も、適材適所ですね。
>その、ロングスパッツのグループというのは、商業登山脱出組だと想像しました。
これからの時期、相当数に遭遇します。
参加者よりも、リーダーの問題です。
sirotenguさんへ
>まさかtanigawaさんはそんなひどい登山道は歩いたことがないなんて・・・!?
まさかsirotenguさんは、夏の乾いた登山道でもロンスパ着用だなんて・・・!?
それはないですよね。
この問題は、もっともっと議論になってほしいです。登山技術や指導力をふくめた全般的な技量向上のためにも。
こんばんわ。私も「ロングスパッツ」は
積雪期の装備のイメージが抜けず 使ったことは
ありません。yoneyamaさん sirotenguさんがおっしゃるとおりで 今はズボンのすそ汚れ防止に目的が
変わっていったのでしょうね。
私の歴史的仮説
おそらく ニッカボッカ衰退と大きく関係してると
思います。私の中高生時代78〜80年代初頭は
ニッカポッカを買うまでは ロングソックスに
ズボンのすそを入れ込んで登ってました。そのため
すその汚れを考えたこともなかったです。
最近山を再開した今は すその汚れも気になってるので
どうしようか迷ってます。
miccyanさんへ
>私の歴史的仮説
おそらく ニッカボッカ衰退と大きく関係してると
思います。
うーむ、その流れの方もおられたことは否定しませんが、明らかなのは、前々からの登山者がそうしたのではないことです。
突然のブーム(まさにそうでした)で出現した、パーティー編成の登山者らが、上から下までびっしり決めて、おまけにロンスパも揃いぶみだったのです。
問題を知るには歴史的に考察すればよくわかるということもあります。
まさに、事態は、従来とは異なった登山者集団の出現でした。
昔もあったじゃないですか。
登山ブーム、尾瀬ブーム、知床ブームのときに、だいたいそれぞれ、同じ格好がいっせいに出現したときのことです。
キャラバンシューズや、カニ族のリュック、チロリアン・ハットなどです。それぞれ、良い面がありました。
尻皮も一世を風靡しましたね。あれは個人的には不合理に見えました。
そのなかで、ロンスパが違っていたのは、従来からあった山装備が、いままでの使用方法を越えて、これがないと「登山」じゃない風になり、とくに登山を始めた方が夏にまで持ち出されたことです。
その時点までは、夏の山でロンスパは、ありえないものでした。まず見たことはありません。
ということを考えると、もしかしたら、装備を一気にそろえて登山を始めた、とくに女性の登山者が、汚れを避ける手だてとしてロンスパを夏に導入した、という推理もなりたつかもしれません。
ロンスパの用途はそのときに、大変革させられたのです。このスレッドの議論もまさにそこにつながっているように思います。
私は、あえて一石を投じたい。
何か大事なことを見失っていないかと。
ほどほどの山道なのにズボンを汚すのは、誰のせいか!
ロンスパならば汚していいのか!!
それで、アイゼンを履けるのか!!!
(コメントをいただいた方には、お礼を申し上げます。私の考えが進みました。今日の半日で、アクセスは400人に到達しようとしています。ヤマレコにもささやかな貢献ができるかも。)
追記。
21時すぎに、アクセスは600件を超えました。
Googleで、「夏山 ロング・スパッツ」で検索すると、2600件と総件数はわずかながら、トップ1にランクされました。
みなさん、この件、いろいろ考えておられますね。
こんばんは。
たにがわさんの日記はいつもいろいろ考えさせられますね。
確かにロングスパッツを低山で履く合理性は無さそうですね。
ウエスタンに出てくるカウボーイのスネカバーも、日本古来の手甲脚絆も、元々の使用目的があって生まれた物ですし。
今時、手甲脚絆で歩いているのはお遍路さんくらいで、あれに合理性や必要性があるのか?
と考えると、無いとも言えるし有るとも言える気がします。
単なるファッションといえばファッションですね。
合理性といえば、
僕の親爺は定年まで6月からは裾だし開襟シャッツで通していました。どこのお役所だって、そういう時代がありました。
けれど、今ではノーネクタイにするのに、いちいち貼り紙で『環境保護のため軽装で勤務します』などという断り書きをしないと失礼になるようです。
今時、裾無し開襟というのは、職人さんや警官、消防士、自衛官くらいでしょうか。身体を動かすことに対してシビアな人たちほど、始めたときから無意識のうちに
合理的な伝統的なスタイルに落ち着くのかもしれません。
逆にいえば、伝統的あるいは合理的な登山をしてない人たちは、めいめい好き勝手なファッションや一時の流行のスタイルになるのは当然といえば当然とも思えます。
さて、ふと思うのですが。
人は何故、山に登るのでしょうか?
そこに合理的な理由は必要なのでしょうか?
誰か他人を納得させなければいけないのでしょうか?
ihara1990さんへ
>人は何故、山に登るのでしょうか?
そこに合理的な理由は必要なのでしょうか?
誰か他人を納得させなければいけないのでしょうか?
おっと、立ち止まって考えさせられるボディブロウですね。
みなさんのご意見を読んできて、山の楽しみの要素に、ふだんできない装いというものが、あるのかもと思ってきました。日常と違った気持ちを感じる一瞬として、山靴を締め、そのうえにスパッツを決めるときに、胸を満たすうれしい気持ちがある。
ihara1990さんも、私も、草鞋を沢水で濡らし、岩にばんばん打ち付けて、きりっと地下足袋のうえに履き締めた経験がありますよね。
そういえば、地下足袋とセットの脚絆(きゃはん)は、おそらく、すねの保護、汚れ防止を含めた多目的な装備です。
スパッツは海外のものとして入ってきましたが、それを和風に使うのも、ファッションにするのも、ありです。
ただそれでも、リーダー役には、ズボンの汚れは赤信号なんだ、スパッツは本来・・・と、きちんとパーティーに迫ってほしいと思います。
基本を欠いて、現状に流れるのは、私は大事なものが見落とされるように感じます。
80年代初頭、映画フラッシュダンスが公開され、主人公が履いていたレッグウォーマーが大流行・・・その流れを汲むのが夏でもロングスパッツ仮説です。
araigengaさま
>80年代初頭、映画フラッシュダンスが公開され、主人公が履いていたレッグウォーマーが
なるほど、それだと、歴史的に時期がぴったりあいますね。
いや、冗談ではなくて、ほんとに、そういう発想で、
ズボンが汚れるなら、カラフルな装備でカバーすればいいと・・・
そういえば、スパッツではなく、レッグウオーマー姿も、どこかの山で出会ったような。
それにしても、araigengaさんと、○○○○・・さんの、ボケとつっこみコメントには、つくづく感心させられますです。
私は積雪期でも普通に歩いて靴に雪が入らなければ
スパッツは付けません。
4月25日の燕岳でもスパッツは持っては行きましたが
付けずに終わりました。
雪の状態しだいです。
汚れ防止という意味では良いのかも知れませんが
積雪の多い所以外で濡れたり汚れるような所に
踏み込むことが問題だと思います。
そんな状況は事故や山を荒らす原因になります。
shigeさんへ
オーソドックスなスパッツの使い方で、私とほとんど同じかなと思います。昔の紐締めと違って、最近のスパッツはすぐ着脱できます。だから、必要なときに、必要な区間だけ、ですね。
>積雪の多い所以外で濡れたり汚れるような所に
踏み込むことが問題だと思います。
これは、地域によっては、れっきとした登山道でも、左右から、上から、ヤブがかぶってくる場合があります。とくに朝方の夜露。
北アだと、例えば神岡から北ノ俣岳につめる登山道は、山頂下に1時間余り、根曲がり竹とハイマツのヤブがあります。東北はもっと常態化してますね。
こういう場所は、夜露で腰から濡れるので、雨具が適切かもしれません。
特に、濡れたり汚れるような所に踏み込む訳ではなく、普通に登山道を歩いての話です。
私の一般的な登山道のイメージとしては、最初は森林の中を歩き、当然下は湿気があり土や枯葉があり、所によっては雨が降れば小川になるような掘れた道を歩き、水たまりもあり、やがて森林限界を過ぎるか、あるいは稜線に出るかして初めて乾いた道になって・・・という感じなのです。
登山口から頂上までほとんど乾いた道を靴やすその汚れを気にしないで歩ける山はそんなに多くないと思いますが ?
sirotenguさんへ
>登山口から頂上までほとんど乾いた道を靴やすその汚れを気にしないで歩ける山はそんなに多くないと思いますが ?
というよりも、関東や北ア、南ア、中ア、八ツなど、ロンスパがないと歩けないルートというのが、ここであげるのが困難なのが実情と思います。
どこか、あるでしょうか?
私が1つあげるとすれば、朝日・雪倉の山域くらいです。あそこは、蓮華温泉から朝日岳のうち、朝日岳直下だけは、ぬかるみます。
それと、雪倉にかけて、ところどころ。
ここでさえ、ロンスパの常時装着は不用ですし、私たちはロンスパなしで、雨の中、さしてズボンは汚しませんでした。
子ども連れでしたが、子どもには2人とも、短スパを装着しました。
なぜかといえば、潜ってもせいぜい、靴の甲までくるかどうかだからです。それも短い区間だけ。
雲ノ平や、三俣、黒部五郎など、黒部源流周回などのルートも、一般ルートは大変条件が良いです。一番悪いところでも、一般ルートならその程度です。
結局は、その程度の汚れを、当人がどこまで気にするか、かなと思います。靴や裾が周辺の草や枝などである程度、泥が滲みるのは、登山ですから私は気にしません。
むしろ、靴より上部のズボンを汚す歩き方、靴の内側を擦る歩き方が、危ないのだと思います。
実際に、ここで問題にしてきた、ロンスパ常時装着のパーティー編成のグループ以外、多くの登山者は、夏期から秋もふくめて、ロンスパ姿では歩いていません。夏山で7割はロンスパなし。3割は、常時、装着でしょうか。目検討で。
思い起こしても、夏の北アにロンスパをもっていったことは皆無です。中ア、南アもです。
上信越は、条件がより悪いです。ぬかるみもひどいところがある。条件に応じて使う人がいても、より自然に見えますね。
ただ、靴が被るくらいのぬかるみというのは、なかなか体験したことはありません。
東北ですと、湿地の山が多いですが、たとえば、吾妻山の鎌沼から谷地平の区間、そして弥平衛平、いろは沼などは、かなり潜ります。あそこは、特別です。
私は、股までもぐったことがあります。
ロンスパも、雨具も、欲しいところですね。
昔は、それでも、ロンスパは使う人はいませんでした。
私の場合は、ごく一部のぬかるむルートに備えるということですね。夏はほとんど使った記憶がありません。
sirotenguさん、こんばんは。
私の記録を見ていただければ分かると思いますが
天気の良い時の北アでは必要ありません。
まったく汚れないという訳ではありませんが
裾が泥だらけという状況にはなりません。
tanigawaさんの言う「大事なもの」、「大事なこと」とはなんでしょうか ?
精神的なこと、技術的なこと、あるいは服装全般のこと ?
つまりそれはtanigawaさんにとって大事なことで、多分共感する人も大勢いると思いますが、ひとつの考え方に過ぎないのではないでしょうか。
ダブルストックで登り始めた人にとっては、それが大事なことだろうし、重登山靴が基本的で大事な人もいるし、サポートタイツに山スカが当り前の人もいるだろうしで、その時代や人によって様々なんだろうと思います。
10年後の山登りのスタイルなんか、想像もつきません。(スパッツなんて時代遅れになっているかも)
すそを汚さない歩き方とかの技術的なことだとすれば、たしかにみんながそんなレベルなら、必要ないでしょうが、現実的には初心者もいるし、それをすべての登山者に求めるのは無理があるでしょう。
ファッションでありと思うなら、そう割り切って考えれば、そんな不愉快に感じることもないのでは・・・。
(追)shigeさんへ
すいません、まだそんなメジャーな山に登ったことがないので・・・。
アクセス数600突破おめでとうございます。
多分、僕だけで100回くらい来てます
sirotenguさんへ
やっと本題に入ってきましたね。
>すそを汚さない歩き方とかの技術的なことだとすれば、たしかにみんながそんなレベルなら、必要ないでしょうが、現実的には初心者もいるし、それをすべての登山者に求めるのは無理があるでしょう。
sirotenguさんは、山の技術書や、山の先輩から、こういうアドバイスを受けたことはないですか?
「歩行のさいに、山ズボンを山靴の泥で汚すような歩き方は、つね日頃から直しておかないといけない。山靴を、他の足にぶつけてはいけない。
それは、やせ尾根の行動で転倒・滑落の危険があるし、アイゼン歩行では、絶対にやってはいけない行為だ。」
・・・初心だからこそ、登山をするからこそ、最初のときからしっかり指導される必要があるのです。
著名な登山者も、そうでないう人も、実はこれで命を落とす人がとても多いのです。夏の稜線でもそうです。
「すべての登山者に」は無理かもしれません。
しかし、それが話題になったときは、どうでもよい、好き好きで良いと言える問題と、そうでない大事なこと! があるのです。
私が、
ズボンが汚れるから、スパッツを、
という使い方にたいして、ちょっと考えてほしいのは、このことです。
これは、おっしゃるようなファッションの好き好きの問題ではないのです。いろいろな流儀があるものでもありません。基礎問題です。
私の申し上げ方はストレートですが、これは、多くの方にこの機会に考えてほしいからです。
どうか、お近くのベテラン登山者の方に、この件について、聞いてみてください。私が申し上げていることは、ごくごく基本的なことです。
いま、ロンスパをズボンの汚れ防止に使っている人のうち、どれだけが、汚れの問題をきちんととらえているか。
私は、一般ルートでの不注意による滑落事故の相当数が、足を運ぶ位置、足の運びかたへの、無関心から来ていると思います。
ロンスパを見て、
「こんなに汚れてる。ズボンが汚れず、助かった」
思うのもいいですが、
「なぜ、こんなところに山靴をぶつけたのか?」
とも考えてほしい。
それから、同じルートを歩いても、汚れ方は登山者によって、ずいぶん違うことも。
汚れ防止一般は否定しませんが、そこに実は大事なこと!
があるのです。
ihara1990さん
えーと、もう800カウントです。
外部の方にも読んでもらえるツリーになるといいですね。
そうか、やっとわかった。去年久しぶりに買ったスパッツがどうも薄手だなあと思っていたら、あれ、夏用だったのか。夏用ロングスパッツがあるなんて、今まで思いもしなかったのです。
この薄手ろんすぱ、冬登山靴ではくと、やはりやけにパンパンでした。でも脱いだときかさばらないし、凍り付いた雪も繊維が薄くて柔らかいから結構楽に落ちるのでなかなかいいなあと思っていたのですが、そうでしたか〜!
ところでカウント数ってどこに書いてあるんですか??
この前、久住(快晴)で実に多くの方たちが装着してました。その殆どの人たちは雪の中を歩くことはないのだろうと思います。まさにレッグウォーマーのごときファッションとして必要なものなのでしょう。今更命をかける歩きをマスターしなければならぬわけでもなく、確かに違和感はあるけれど、暑いのは自分のことだし、これからも本来の使いかたをされるのでもないのだろうから本人が快適ならあとはここで本来の使い方がわかって良かったのではないでしょうか。
yoneyamaさんへ
ただいま現在は、
アクセス数
77075 / 日記全体(2007.10.1〜)
昨日、午前にこの日記をアップしたときは、
76200足らず、
でした。
bokemonさんへ
>今更命をかける歩きをマスターしなければならぬわけでもなく、
まあ、話題になったときは、こういう問題もあるってことを、交流しあうってことで。
でないと、登山者の世界から失われていってしまうんですね。
問題はもっと大きいですが、トムラウシの遭難報告調査では、ガイドもそうですが、参加した登山者の技量、経験が、事故原因(低体温症)のおおもとの問題として指摘されています。
知っていて当然のことが、一つ一つ、いいかげんにされてゆくなかで、事故が生まれるんですね。
私は、地図読みができない登山者がどんどん増えてきているのも、深刻だと思っています。
これは遭難原因に数字ではっきり現れています。
この場はもっと率直に、こういうテーマで論議される必要があると思います。山岳会という条件がない、登山者が、とても多いことも、もろもろの背景になっています。
これもまた、事故調査報告書で、指摘されたことです。勤労者山岳連盟も、大きな問題としてとりあげましたね。
了解です。つい、スバッツにばかり目がいってしまいましたが、スパッツを通じて安全の為の歩き方の提言、示唆に富んでいますね。地図読みも含めてひとりで歩く人にとっては重要なことだとおもいます。
こんにちは。そろそろ入梅ですね。
本文やtanigawaさんのコメント読んで、いろいろ考えるうちにふと気がついたのですが
実は、お遍路さんの手甲脚絆も神仏を巡るのに身を清める意味での『白』というのはうわべの事であって、
本当のところは着衣を汚さないように何週間も山中を歩くことで、自然と身のこなしが洗練されて、88カ所を終える頃には、立ち居振る舞い、考え方の全てが合理的で洗練されたものに変化するんじゃないのかな
という考えに至りました。
ふるさとの人から見れば、お遍路から帰って来たら生まれ変わったように見えるのも当然かもしれません。
そう考えると、『汚れても良い』という意識は対極にあるし、そういう意識で山を歩いても歩き方は上手にならないし、事故につながるという意見も納得できます。
もっともこういうことは、耳で聞いても、本で読んでもたいして身に付くわけでなく、自分で経験を積んだり、周りの人から盗んだりしていかない事にはなかなか上達しない気もします。
tanigawaさんのような上級者がたくさん百名山を歩いていてくれれば、少しは気がつく人も増えるかと思いますが、そういう人は混雑していない秘密の場所に行っちゃうことが多いんじゃないでしょうか。
山に限らず、昔の人が知っていて当然ということも、簡単便利で快適な時代では、日常の暮らしの中では継承されずどーでもいいことかの様に扱われますね。
まぁ私もいいかげんな現代人の一人ですが
神仏や流行にはかないませんが、交通事故も山の事故も減ってくれることを願います。
ihara1990さんへ
また、考えさせられるコメントですね。
>実は、お遍路さんの手甲脚絆も・・・本当のところは着衣を汚さないように何週間も山中を歩くことで、自然と身のこなしが洗練されて、88カ所を終える頃には、立ち居振る舞い、考え方の全てが合理的で洗練されたものに変化するんじゃないのかな という考えに至りました。
ihara1990さんは、自分の山の登り方や装備への考えかたに即して、自分なりの見方を発展させているように受けとめました。なるほどというよりも、私の考えてきたことよりも、もっと越えている内容と思います。
身支度とふるまいという点では、山もお遍路さんも、相通ずる面があるのかもしれませんね。
今回のスレッドの話の展開にあるように、私は最初は、山装備の1つであるロング・スパッツにしても、大事に、ここぞという用途で、考えて使ってほしい、というところから話を出発させました。
その途中で、汚れ防止問題が以外に直接の問題になっているのを認識して、「これは何なのだ!」、より基本的な問題がある、と思わされました。
このスパッツの件は、山でも2、3割の登山者はそうですから、言い出せばヤマレコには、いろんな方がいる。物議をかもしてしまうのは、損でもあります。あたり障りのない話題だけでふるまいたくもある。
でも、一面では、こういう場こそ、山の問題を知り、交流する場として、みなさん、大事にもされていると思います。
これからも、迷いはすると思いますが、必要なことはみなさんで議論していきたいと思います。
ところで、Googleで「ロング・スパッツ 登山」で検索すると、33000件なかで、このスレッドが13位に入ってきました。スパッツを調べようという外部の方も、読んでくれそうです。
(世の中には登山用でないスパッツが、あったんですね!)
日記のカウントは1100件。日頃のカウントを差し引いても800人前後の方が訪問されたようです。
tanigawaさん、こんばんは。
ちょっと、ひょんなことから下記写真発見しました。
http://goldwinwebstore.jp/shop/u_page/macpactop.aspx
NZのザックメーカー(日本の代理店のサイトですが)の写真ですが、みんなスパッツつけてます。もっとも、スパッツとは呼ばずゲーターと呼ぶのが英語圏では一般的らしいのですが。
NZは、気候的に日本に近くジャングルから雪山まで楽しめますが、他のサイトでも海外でのスパッツは一般的な様です。私も海外を2年ほどブラブラしましたが、半ズボンにスパッツ姿の欧米人を見た記憶がけっこうあります。
察するに、登山靴への砂礫の侵入を防ぐためにスパッツ(ゲーター)を使用しているものと思われます。
軍隊においても短靴・長靴はさておき、半長靴ではゲートルが一般的であった経緯もあるので、無雪期のロングスパッツも案外、理にかなった至極当たり前の装備なのかもしれません
取り急ぎご報告まで。
ihara1990 さん、情報をありがとうございます。
このザック・メーカーのは、広告用なのでデータの1つですが、私はテレビ、とくにBSなどで欧州の登山姿を気にして見てきました。
その結果、おっしゃるように、雪がないルートでも、オーバーゲイターを着用している人が、ときどきいます。
おそらくですが、アルプスの場合、氷河もありますから、日本のように季節によってスパッツを用・不要にするのではなく、オールシーズンを通じて必要に応じて使用してきたのが、実際なのだと思います。
ただ、日本の場合は、先日の八方尾根でさえもルートは8割方は乾燥しており、稜線をふくめてやっと数人がロングスパッツを着用していたくらいです。
やはり特定のツアーなどが見事にそろえていますね。
用・不要を考えて使うのは、自然に見えます。
自分は貧乏だからスパッツはないです
必要最小限・・・
自分の装備でいける山だけを選んで
山に行かせてもらえるだけで感謝してます
だから・・・
こんな議論できるのって羨ましいです。
いつかスパッツデビューしたいです
keibi102さん、初めまして。
山は、継続して登り続けていけば、自分なりの指向も生まれてくるし、装備も少しずつ揃えていけると思いますよ。ヤマレコには、山道具店だけでなく、いろんな種類の店から身につけるもの、履くもの、雨具等々を発掘して、理にかなった使い方を実践しているメンバーもいます。私も、渓流ややぶ山に入るときは、脚絆をつかったりします。
自分の登り方、楽しみかたを開拓していってください。
何か困った時は、日記で呼びかけると、いろいろ知恵が集まってくると思います。
はじめまして。
登山、トレッキングを始めてまだ間もない者です。
僕は歩いてる時に登山靴の中に泥や枯葉とかよく侵入してきます(笑)
歩き方がダメなのか侵入してくるたびにイライラしてました。
そんなある日、下山中にすれちがった年輩の方の足元になんかシャカシャカしたのがついてました(笑)
(これってもしや泥除けか!いい物発見!)
そしてネットで調べてスパッツ・ゲイター(僕はゲイターと呼ばさしてもらいます)というのを知り、近くの登山ショップでロングを購入しました。
そして先日、ゲイターを装着して登山したら泥や木や不快なモノが侵入してこず快適すぎて「精神的」に凄く楽でした。ホントに凄く助かりました。
とくに蒸れとかも気にはならなかったです。ゴア素材です。
でも他の登山者は足元をチラチラと見られてました(笑)二度見する方もいました(笑)
夏に履く物ではないのかな?と思いつつも、快適だからこれでオッケ!といいきかせてました(笑)
僕にとってゲイターは必需品になりますね。
naothunder さん、コメントありがとう。
いいんですよ、体験をし、自分で考えた上でのロングスパッツ(オーバーゲイター)使用ならば。
山の装備、服装の歴史を眺めてみると、折々に、登山者個々人があまり考えないで、流行に安易に乗るという場合が、ときどきあります。
ツアー登山、百名山登山が流行した1980年代のロングスパッツも、そうでした。
ただ、流行りは、いずれ淘汰される。
必要な装備の場合は、合理的に使用され、歴史を重ねることもある。
個人差もそこにはあって、当然かもしれません。
だから、世間に合わせるなどはしないで、自分の考え方を貫いてください。
それが、この問題提起の意味合いです。
それから、山小屋泊まりのマナーとして、汚れを小屋に持ちこまないという理由で、夏場もロングスパッツを着用する方もいます。これも一つの考え方でです。
私の場合は、ロングスパッツは、夏山はよほどの、ぬかるみルートでないと、用意しませんけど。
ルートや天候によって、ときには、短スパッツは、用意しますが、長いのはそもそも夏は携行しません。
夏山で山靴に泥や枯葉が侵入してくるというのは、山ズボンが短すぎる? あるいは裾が広すぎる?
または、山靴のある足首部分が締まりが悪い? あるいは、浅い山具靴を使っているということはありませんか?
私は、泥や枯葉に混入されて困った体験は、ほとんどないです。山靴も丸一日、履きっぱなしで、紐を締め直すことはあっても、脱ぐことはほとんどない。
1日中履いても、たまに枯れ葉の小さな破片がソックスに付いているのを見つけるくらい。
最近、テレビで登山ガイドの山登りを見たところ、雨の日に雨具を使う場合、
多くの人は、雨具の上からスパッツを付けるが、それでは、雨具とスパッツの間に入りこんだ雨水が、靴の内部に入る。
だから、雨具のズボンの下に、スパッツを付けたうえで、雨具を上から履くといい、
と、アドバイスしていました。
ドシャブリなら、いい対応方法と思いましたが、私の場合は、そもそもスパッツは携行せず、下半身も雨具のズボンで靴の中に雨は入らないので、このアドバイスも、スパッツに頼りすぎかな、と思いました。
今の山靴は、足首まで覆い、防水性もいい。
昔は、雨のなかを歩くだけで、靴の皮や甲の部分から、雨が靴の中に侵入してきました。
いまの靴は、足首以下の水深なら、靴の中も濡れませんね。
時代の流れだ。気にするな。
先日の山でも見かけましたが、最近は、積雪期用のロングスパッツ(ゲイター)を、雪がないときに使う方式ではなくて、無雪期の泥道や雨天の際に使うスパッツ(ゲイター)の改良型が、いろいろな製品として開発されてきていますね。
トレッキング ハイベント ミッドゲイター
スパークプラグゲイターズ などなど。
臨機に着脱しやすく、足首より下だけを包むタイプも出ています。
山用のタイツなどを着用している際に、足首部分をカバーして、靴のなかに異物が入るのを防ぐタイプも。
どれも目的が明確だけに、それに特化した造りなのも、うれしいですね。
流行で、さらには1パーティ右へならえで広まるというのは、淘汰されて、各人が登るルートや流儀に応じて、また、天候にも合わせて、より改良された装備が使われるようになったのは、いいことだと思います。
「無雪期の、暑い山で、ロング・スパッツ」という現象は、あの時代なりの試行錯誤だったのでしょう。いまでは、歴史上の出来事になりました。
Zin786さんも、自分の登り方にあった装備を追究されてください。
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