北アルプス縦走〜槍ヶ岳から槍ヶ岳へ〜
- GPS
- 50:57
- 距離
- 75.8km
- 登り
- 6,644m
- 下り
- 6,796m
コースタイム
- 山行
- 13:40
- 休憩
- 0:41
- 合計
- 14:21
- 山行
- 13:10
- 休憩
- 1:57
- 合計
- 15:07
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
あかんだな駐車場からシャトルバス 大谷原から信濃大町駅までタクシー 松本まで電車 上高地までシャトルバスで車回収 |
コース状況/ 危険箇所等 |
整備された北アルプスの道。問題なし。 針ノ木谷出合から針ノ木小屋まではほぼ沢登り。 登り口までは道を探すより夜間沢を進む方が良い |
写真
感想
【1日目】
行動時間:14:32
コースタイム:26:20
ペース:CTの54%
上高地に到着したのは5:30より少し前だった。すぐに相棒を探すが、お盆が近い週末の上高地ですぐに落ち合うのは困難だ。ようやく見つけた相棒は人でごった返しているバスターミナルで全装備をひっくり返している。この感じ30歳になっても全く変わっていない。なんでもハイドレーションが詰まって水が出ないらしい。なんとなく先が思いやられる。早々に片付けさせて河童橋で写真を撮り出発。
急ぐ旅ではあるが、最初から張り切りすぎても疲れるだけ。気を落ち着けてまずは横尾までの林道をゆっくりだが確実に走る。7′00″/kmのスピードで進めば1時間ちょいで着くはず。延々とゴルフの話をしながら予定通り6時少し前に横尾に到着するが素通り。ここからは平らな道が基調ではあるが随所に登りもあるため歩きをベースとしたまに走る程度でのんびり進む。
槍沢ロッジでは水を補給しストックを取り出しすぐ出発。登山道を少し行くと雪渓が見えた。この時期にこれだけ残っているとは昨年の豪雪具合がよくわかる。槍ヶ岳はガスがかかっていて見えない。基本的に槍ヶ岳に行くと快晴なのだが、今日はダメかな?まぁ太陽が出たら暑くて辛いのでこれくらいがベストだ。
槍ヶ岳山荘に着き槍の穂先を見上げるが人は少ない。これならサクッと登れそうだ。荷物を置いてすぐにアタック。ストレスなく山頂に立ち写真を撮りすぐに撤収、補給を済ませ11時少し前に双六を目指して再スタート。西鎌尾根は比較的平坦なので距離を稼げる。早歩きとランを混ぜながら進むが、随所でハイカーを待つのでペースはボチボチ。まぁ良い休憩になる。ガスで覆われた西鎌尾根を進むと小屋が見えて来た。
双六小屋で1人のトレイルランナーと出会う。聞けば白馬から3泊で新穂高まで縦走しているらしい。お互いにエールを交換し先を急ぐ。この先は時間を短縮するために巻道ルートを行く。三俣山荘から先はアップダウンが続くルートになるのでここは稼がなくてはならない。飛ばそうと思っていたが、この巻道ルートがキツかった。微妙な、というよりきつい登りが多く足場もよくない。1時間ちょいで着く予定が30分ほどオーバーして三俣山荘に到着。
カレーを食べたり、トレイをしたり諸々をしていたら20分ほど滞在。さっきの巻道で時間がかかったため、鷲羽岳はカットして西の沢道を行く。ここを出たら幕営できるところは烏帽子小屋までない。覚悟を決める。足場の悪い道を下って登り返すが、この登りはさすがにバテた。まぁ10時間近く行動してるから普通に疲労は出るだろう。しかし、これくらいでバテてたら先はない。魂で岩苔乗越に着く。かなりキツかったが、水晶を望む稜線は疲れを吹き飛ばす。かなり歩きやすかったので快調に飛ばし水晶小屋へ。
水も残っているのでここはスルー。時間も時間なので早く進みたいが足場が悪くペースは上がらない。もう岩の上を飛び越えるイメージで進む。雲も厚くなり太陽の陽も遠くなってきた。夜間行動は想定内だが、出来るだけ明るいうちに進みたい。もう無言で黙々と歩き続ける。
野口五郎小屋は幕営は出来ない上に、この時間に素泊まりをお願いするのは大変忍びない。当然素通りし烏帽子小屋へ。とにかく急がないと小屋の消灯時間に間に合わないのだ。しかし相変わらずアルプスの岩稜は進みづらくペースは上がらない。途中薄暗くなりヘッドライトを頭と腰の2箇所につけ煌々とあたりを照らす。烏帽子小屋に着いた時は当然真っ暗だ。
烏帽子小屋の消灯時間は20時。20分ほど過ぎているが、幕営料の支払いと水の購入は出来るだろうか?すでに静まり返ったテント場をひっそりと抜け小屋に向かうと人がいた。小屋の人だ。事情を説明して幕営料を払い、水を買う。とりあえず明日の行動水は確保。丁重に礼を言い、人気のないところにツェルトを設営する。さぁやっと晩飯だ。あれ?2人ともビバークレーションにレトルトカレー。いやぁさすが相棒。気が合うね。10時前にようやく就寝。いや仮眠開始かな?
【2日目】
行動時間:15:00
コースタイム:20:00
ペース:CTの65%
1時に起床。睡眠時間は3時間だか昨日の我々の行動ペースを考えたら仕方ない。今日は進まなくてはならないのだ。早々にツエルトを撤収しスタート。朝飯は腹が減った時に食べよう。1
まだいびきが聞こえるテント場をひそひそと通り、登山道へ。空を見上げると雲はない。これは快晴の予感。ここから船窪乗越までは道が悪いので夜間に通過することは気をつけなければならない。この旅はコースタイムの短縮が必須であるがここだけは慎重にならなくてはならない
不動岳へ着いた時のペースはコースタイムの70%近。かなりのロスだがまぁ仕方ない。ここからはさらに悪路で鎖や梯子が連続する。そういえば昔、夏合宿の時に稜線から滑落したなぁとか思い出しながら、慎重に進む。船窪乗越手前で夜明け。振り向けば高瀬ダムと槍ヶ岳。あぁあそこから歩いて来たのか。しかし先は長い。そして思ったより時間がかかっている。これでは北葛岳と蓮華岳を登るのは厳しい。そこで船窪乗越から針ノ木沢出合へ下り針ノ木小屋を目指すルートにする。
針ノ木沢まで一気に下る。水が豊富でいくらでも給水できる。こっちのルートでよかった。道が不明瞭だったのでわ沢登りのごとく川を進み、ある程度登ったところで登山道へ。マーカーに従い高度を上げるが、とにかく暑い。ここで相棒が遅れ始めると大丈夫か?
針ノ木小屋では長めの休憩。コーラを飲み干しいざ行かん。しかし、相棒のペースが上がらない。とりあえず装備を半分持ち、膝にテーピングを施し、塩分を取らせて様子を見る。しかし、かなり辛そうだ。今日は夜中になってでも進みたかったが、そんな余裕はなさそうだ。冷池山荘で早めの幕営。と言っても15時間歩いてるし時間も16時半を回っている。この日は早めに就寝。
【3日目】
行動時間:5:13
コースタイム:7:50
ペース:CTの67%
夜中に雨が降った。ツエルトに雨は辛いが厳しい環境下でこそ己を高められる。もう相棒の体力的な問題から今日で下山を決定。しかし、鹿島槍ヶ岳くらい登ろう。あわよくばご来光をと思い、ヘッドライトをつけて暗闇の中登る。雨は辛うじて振っていない。雲は空を覆ったり時折切れたり。山頂の天気はもう文字通り天任せ。空が色付いてきた。いけるか?しかし、山頂に着く手前で大きなガス。残念。写真だけ撮り山荘へ戻る。途中、山肌がくっきり見えるほどガスが晴れる。あぁ今日は運がなかった。山荘でツエルトを片付け下山開始。
大原谷まではもう黙々と速歩き。雨で木が滑るため注意はしているが、もう気持ちが脚を急かす。途中、雷鳥を見つけじっと見つめていると寄ってきた。なんて危機感のない奴。オレが熊なら喰われてたぞ。
西俣出合からの林道は消化試合。サクッと走って終了。個人的にはもう少し先まで行きたかったが、今の実力ならこれが精一杯。後立山連峰は次回に取っておきましょう。
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