蝶ヶ岳より〜大天井〜槍〜奥穂〜ジャンダルム〜焼岳、上高地一周


- GPS
- 104:00
- 距離
- 53.0km
- 登り
- 4,495m
- 下り
- 4,501m
コースタイム
2日目 6:00常念小屋-8:30大天井岳-11:00ヒュッテ西岳(昼)-14:00ごろ槍ヶ岳山荘
3日目 5:15槍ヶ岳山荘〜山頂往復-10:30北穂-12:40涸沢岳-13:00ごろ穂高岳山荘
4日目 5:15穂高岳山荘-5:45奥穂-6:30ジャンダルム-9:20西穂-10:45西穂山荘-13:00焼岳小屋-14:20焼岳-14:50ごろ小屋に戻る
5日目 6:30焼岳小屋-7:50上高地バスセンター-10:10バス乗車
天候 | 1日目 晴れ 2日目 曇りのち雨 3日目 霧 4日目 晴れ 5日目 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復路 路線バス・松電・JR |
コース状況/ 危険箇所等 |
皆さんが書かれている通り、蝶ヶ岳〜大天井岳は素晴らしいパノラマ、槍に向けてだんだん本格的になり、大キレット〜ジャンダルム〜西穂は「国内最難関コース」になっていきます。誰かが山荘で「あれこそが登山、あとはハイキングだなあ」だと言っていました・・。最後の焼岳小屋〜上高地は下山だけのハイキング道かと緊張感もなく足を踏み入れたら、途中にビル三階分ぐらいのアルミ垂直梯子に大岩ごろごろ、延々と続く木の根っこ、さらに前日に猪の目撃情報と、雨もあって想定外の緊張を味わってしまいました。 |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
感想
職を辞す覚悟で一週間の休みを取り、天気図に願をかけ、上高地から反時計回りでぐるっと一周するコースです。
登山歴は1年半、はじめての縦走でそれも単独です。無謀ですね・・。
当初、右回りと左回り両方を考えておき、週間天気を見てあとのほうがよさそうなので後者にしましたが晴れ・雨・霧すべてありました。
ラッキーなことにジャンダルムは晴天で、奥穂から下りでいったのもビギナーには正解でした。
一日目は夜行バスで着いて、山と高原地図で見たら蝶で泊まりかな、と思ったら10時半前に着いてしまい、気合を入れて常念小屋まで行く羽目に。ロングトレイルです。(前日は上高地は大雨で道路規制、バスは入れないかもといわれました。大丈夫でしたが。)
二日目、これもヒュッテ西岳を予約したら、またまた11時ごろについてしまい、昨日の縦走でもうお腹いっぱいだからここでいいか、とへたれていたのだけれど、
ご主人のいいですよ、どうぞ先まで行ってくださいとの暖かい言葉に励まされ槍ヶ岳まで。東鎌尾根、遠くに見えていてなかなか近づいてこない・・。
三日目、霧と強風で何も見えない槍の穂先にのぼり、これも真っ白な大キレットを越え穂高岳山荘へ。着くころはいい天気になっていました。
四日目、最高の天気のもと、山を始めてから目標にしていた奥穂〜西穂を一気に下り、地図の時間で泊まろうと思っていた西穂山荘に11時前についてしまい、
じゃあ足を伸ばして焼岳までいこうと。よくやるよ。
でも山頂につくころは雲行きが怪しくなってしまい下りは苦渋のトレラン。もう限界〜と半べそになりました。
五日目、焼岳小屋からの雨の下りはハシゴばんばん、岩場、大木の根っこ、さらに昨日は猪目撃情報と、想定外の「プチもののけ姫コース」でした。
穂高岳山荘から西穂山荘、約5時間半で下りましたが、女性も含め同じペースのヤマノボラー達がチームのようになっての縦走、皆、無事に突破できてよかったです。
私はジャンを下りたあと、一箇所ペンキマークを見逃しえらい高いところに登ってしまい、必死でそこから降りました。
大きな岩の向かいにある焼岳小屋は泊まりは私一人だけ。宮崎アニメにでてきそうな小さな小屋です。生きている歴史に泊まれます。
上高地に降りてきて一転、上高地アルペンホテルは「文明世界」、早朝からお風呂に入れ、落ち着いたロビーで200円でお代わり自由のコーヒーまであってお勧めです。ヤマノボラーでもにこやかに受け付けてくれます。
靴はトレイルランニング用の柔らかいニューバランスMT703GH。岩によくくいつきます。消耗も激しいですが。
トレランの足の使い方と持続力、マウンテンバイクのバランス感覚はとても登山に役立ちました。
今回、自分は、山と高原地図の時間の四分の三を目安にすればいいことがわかりました。スピード山行は、ほどよい緊張と時間の余裕をもたらします。
当初の計画は6日だったのですが5日で予定外の焼岳まで制覇でき、とても満足。
でももう「枯葉」の入り口、これよりは遅くなるだけかな・・。
(装備のインプレッションや、あれ〜という失態などはブログのほうに書いておきました)
コメント
この記録に関連する登山ルート

Karehaさん、こんばんは
あこがれのルートですね。通ったことがあるのは、東鎌尾根のみです。upしていませんが、昨年の夏期休暇で。
標高差1000m越えしだしたのは2年まえからで、結構体育会系のつもりで、がんばっているのですが、スリリングな山の経験が少ないので、キレットは行ってみたいけど、ジャンダルムは難しいかなぁと思っています。ジャンダルム、実際はどうなんでしょう?怖いのは何十分くらい?絶壁続きですか?独標あたりも結構怖いと聞きますが。
枯葉と言わず、果敢に行きましょう。私も、女ながら、(ここだけの話ですが)同い年です
rikkyさん、コメントありがとうございます。
槍の穂先に登られたことがありますか?
上りは坂の上の雲のみを眼に入れて(笑)、がしがしと手足を使って上がっていけますが、下りは後ろに目がないものですから、緊張しますし時間もかかります。でも、数十分のことですし足元には小屋もあります。私はクライミングは数回講習を受けた初級程度ですが、技術と体験がないと動けなくなってしまうので結局、最低限の「必須事項」と言えます。
大キレットもジャンダルム越えになると、鎖、ハシゴ、岩登り、岩下り(?!)が何時間にも渡ってこれでもかこれでもか、と続きます。で、晴天なら岩が熱を帯び、全編が石窯コース。悪天なら霧に強風と寒さで、冷蔵庫内コース。
そういう中でペンキマークを一個も逃さず追い続けますから、岩登りの技術だけでなく気力、持続力の大事さを痛感しました。ココロの粘りと体の粘りは一体ですよね。
ここは難しいところ、という場面は事前にわかっていて気合を入れるので、案外いけます。でも一瞬、気を抜くとザックが引っかかるなどの無名(笑)の「命ひきかえポイント」があるのですよ。こういう場面で人は落ちるんだなと実感しました。
でもrikkyさん、気力は性別、年齢、筋力とはまた別のものです。私は自転車やトレランなどを楽しんでやってこれたことが大きいです。それは苦しくもありますし、場面によってはヤバイ!という体験の積み重ねです。「何時間にも渡って自然と取り組む」ことは、さまざまな場面で生きるなあと思いました。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する