この現象、残雪の時期の山でとくに目立つので、私はずっと、植木職人さんやコシアブラの苗木を栽培する業者の方たちが、生業として行っているのだと思ってきました。
私のサイトにも、そう書いてきました。
尾瀬や谷川岳の例です。
http://trace.kinokoyama.net/sansai/kosiabura/kosiabura-oze0305.htm
というのも、写真のように切り口があまりにも見事に切断されているからです。しかも、多いものでは枝分かれしたコシアブラの枝先が数十本もいっぺんにカットされている。そして、カットした枝先も現場に見つからない。
ところが、先日、林業研究者が書いた本を読んでいたら、ウサギの食害の一つに、積雪期のコシアブラなどの枝先の食害(兎害)のことが書いてありました。
野ウサギの歯はとても鋭く、せん断された枝はナイフで斜めに切り落としたように、カットされる。しかもどうも、その枝先は冬場の餌なので、きれいに食べてしまうらしい。
先週末、上越の山の深い雪の緩斜面でも、コシアブラが何本か見つかりました、そのコシアブラも、枝先が雪面に出ている部分で、ウサギ君のカット跡が見つかりました。
さすがにここは、トレースもない豪雪地帯で、まだ冬です。
人間はここまでは、この時期は仕事に来ない。
野ウサギは、初冬から、根雪の時期、そして積雪が増えて、また減って行くこの時期と、半年余りの積雪の変動をうまく利用して、コシアブラのいろいろな高さにある枝先を食べながら、冬を越しているのでしょう。
ブナの幼木も同じく食害を受けます。
これからの時期、雪解けで枝先が雪面にちょうどいい具合に現れて、しかも先っちょに若芽がふくらむこの時期からが、野ウサギにとっては、山は、美食天国になるのかなと思います。
tanigawaさん、おはようございます
あれは、うさぎの仕業だったんですね
自分も不思議に思っていたのですが、驚きました
tanigawaさん、おはようございます。
私も以前から不思議に思っていましたが
10年ほど前にネイチャースキーツアーに参加した時に
ガイドさんに教わりました。
先週も戸隠で、木の枝の若芽を食べた跡を
見つけましたよ!
枝に向かっていくつもの足跡があり
木の皮が少し散乱していたので
きっとおいしいごちそうで
皆寄って来たのでしょう。
daizさん、私と同じで不思議に思っていたんですね。
あれは、ほんとに、切れ具合がスパッと、ただものでない感じですから。
山行の途中で見かけると、ずっと「何故だろう?」と頭から離れないことがありました。
鉛筆ぐらいの太さは、普通にスパッと斜め切りされていますから。
一度、かじり方をどうやっているか、見てみたいです。
上と下の鋭い前歯で、スパッとせん断するのでしょうね。
歯そのものが薄くスパスパでないと、こうはいかないと思います。
sakusakuさんは、十年も前からこの謎の秘密を知ってたんですね。
そういえば、ヤマレコで取り上げられたことは、まだなかったと思います。
ウサギ君の行為は食害ではあるんですが、私のサイトに書いたように、枝先を食べられるのは、ほどほどの程度であれば、コシアブラが幹からたくさんの側芽を伸ばして、枝を増やして生長してきます。
食害を受けないとスルスルと1本立ちのコシアブラになります。ウサギの食害を受けているやつは、何十という枝分かれをして、立派なコシアブラの木になる。
春山では、一瞬、カエデなどと見紛う枝ぶりのコシアブラの樹形を目撃できたりします。
tanigawaさん、今晩は。
ヤマレコに来るず〜っと前にtanigawaさんのこのレポートを読んでいました。やっと原因が分かってすっきりです。兎ちゃんじゃ仕方がないですね。雪が溶けたら私たちも少々頂くことにしましょう 。
fireboltさんへ。
>ヤマレコに来るず〜っと前にtanigawaさんのこのレポートを読んでいました。
ご覧いただいてありがとうございます。
あのページは、「コシアブラ」でGoogle検索しても長くTOP10に入り続けてきた、ページでした。
(現在は15位くらいに落ちています。)
積年の謎が解けたというのが、個人的な気持ちです。
>雪が溶けたら私たちも少々頂くことにしましょう
そうですね。ウサギ君らと分け合いましょう。春の訪れを祝って。
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