霧ヶ峰〜八ヶ岳〜瑞牆山〜甲武信ヶ岳〜雲取山【松本駅から奥多摩駅】
- GPS
- 123:01
- 距離
- 178km
- 登り
- 13,112m
- 下り
- 13,356m
コースタイム
- 山行
- 4:03
- 休憩
- 0:14
- 合計
- 4:17
- 山行
- 11:01
- 休憩
- 0:34
- 合計
- 11:35
- 山行
- 13:30
- 休憩
- 0:17
- 合計
- 13:47
- 山行
- 10:22
- 休憩
- 1:40
- 合計
- 12:02
- 山行
- 10:18
- 休憩
- 0:27
- 合計
- 10:45
- 山行
- 14:59
- 休憩
- 1:03
- 合計
- 16:02
天候 | 感想欄に記載 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
ゴールはJR奥多摩駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
ルート上の山小屋は全てクローズ中 |
写真
感想
松本駅から中央分水嶺、奥秩父主脈を通って奥多摩駅まで縦走しようと計画した。時期が早過ぎると雪山装備が必要で荷物が増えるし、遅いと暑くてしんどいだろうということで、季節的にちょうど良さそうな?5月の連休後に歩くことにした。
【1日目】晴れ
昼のフライトで千歳空港から松本空港まで移動。松本駅前で水と追加の行動食とOD缶を調達。駅前で早めの夕食を食べてからスタートした。時間は既に夕方。今日は行けるところまで進んでおこうという予定である。
松本市の郊外から登山道に入る。すぐに暗くなってくる。暗闇の登山道を進む。眼下に見えるのは松本の街だろうか夜景が綺麗だった。鉢伏山山頂は風が強くて寒かった。ここでビバーク予定だったけど風が強くて無理。一瞬だけ夜景を楽しんだら先に進んだ。鉢伏山を少し過ぎたところで風もなくフラットな場所があった。今日はそこで寝ることにした。急いでツェルトを張った。
【2日目】晴れ
4時頃にあまりの寒さに目が覚める。朝メシは食べずに出発。実質今日が1日目だ。さあがんばって歩こう。登山道をスタスタと進んでいく。天気も良くて素晴らしい眺めだった。遠くアルプスの山々やこれから向かう八ヶ岳の山々も良く見えた。絶景。
車山が近づくと登山者だけでなく観光客の姿もチラホラ。賑やかな雰囲気となる。車山の山頂はリフトで来れるのね…。車山は30年ぐらい前に冬に何度もスキーをしに来たので懐かしい気分だった。ここまでは風も強くて涼しかったのに白樺湖まで下りると急に暑くなる。八子ヶ峰までの登りは暑くて汗だくとなった。
女乃神茶屋から蓼科山の登山道に入ると今度は一気に冷えてくる。上の方まで登ると雪も降ってくる。寒い。蓼科山の山頂を過ぎると登山道に雪も出てくる。今日はクローズ中の蓼科山荘の近くでツェルト泊。寒くて凍えそうだった。雪は夜には止む。
【3日目】霧雨、ガス
今日もあまりの寒さで目が覚める。外を見ると濃厚なガスだった。行きたくない気分…。朝メシは食べず出発。天祥寺原まで下りる途中で岩の間から雪解け水が流れていたので汲んでおく。既に水がなかったので助かった。天祥寺原まで降りた所で朝メシとした。
亀甲池を過ぎると完全に雪道となる。北横岳までは急登が続く。雪は硬めだけどキックすればグリップはする。ツボ足で登っていく。というかアイゼン系は軽量化のため持ってきていない。北横岳周辺は強風なのでただ通過するだけ。麦草峠から八ヶ岳に入る。相変わらずの雪道。稜線まで登ると雲は多いけど視界は悪くない。時々これから進む山々の稜線も見えた。ただ風が強くて寒い。稜線の急斜面も雪が柔らかったのでツボ足で苦労せずに登れた。
この日の水は根石岳山荘で汲む予定としていた。しかしクローズ中の小屋に水は無かった。もう水の残りも僅かだ。仕方がないので雪を食べながら歩いた。幸い昨日降ったばかりの綺麗な雪が積もっている。この時期の雪は水分が多くて食べやすかった。
赤岳山頂にタッチしたら県界尾根を下る。超急斜面はハイマツを掴みながらバックステップで下る。ガスで下るルートがよく見えない。消えかかった古いトレースを探したりGPSを見ながら慎重に下った。標高2300m辺りでようやく雪がなくなる。今日は登山口まで降りたところでツェルト泊とした。ついでに川で水を汲んでおいた。
【4日目】くもり
標高が下がったからか暖かい夜だった。寒くて起きることもなかった。雪渓歩きでビショビショになった靴に足を入れる。不快。清里駅まで車道を歩いていく。駅前のファミマで朝メシを食べて追加の行動食と水を調達した。
飯盛山からは草地の場所も多く見晴らしのいい道だった。爽やかな気分となる。信州峠から瑞牆山登山口までは車道歩き。途中のキャンプ場で水を汲んでおいた。濡れた登山靴で固いアスファルトを歩いたからか足の裏が痛みだす。
瑞牆山は急な岩場が多くしんどい登りだった。山頂はガスで何も見えず。登山口には数台車が止まっていたけど瑞牆山では結局誰ともスライドしなかった。富士見平小屋にはテントが二張。ここで明日の分も合わせて4リッターの水を汲んでおく。今日はもう少し進んで大日小屋で宿泊。超ボロくて今にも崩れそうな感じの小屋だった。それでもツェルト泊よりは快適。
【5日目】雨
昨夜遅くから雨の音。朝起きると濃厚なガスだった。行きたくない気分だけど行くしかない。ガスの中をひたすら進む。金峰山を過ぎると雪道となる。ツルツルのところも多くて神経を使う。国師ヶ岳の先の標高2300m辺りでようやく夏道となる。甲武信ヶ岳までに数組とスライド。こんな雨の日でもスライドする人がいることが嬉しかった。
破風山避難小屋は超綺麗な建物だった。もう少し先まで行く予定としていたが雨でこれ以上行動する気にもならなかったし雨の中ツェルト泊はしたくない。行動時間は短いけど今日はここで泊まることにした。薪ストーブもある快適な小屋だった。それにしてもずっと雨で修行のような一日だった。
【6日目】晴れ、薄曇り
朝起きて外を見ると富士山が正面にドーン。数日前にはあんなに遠くに見えていた富士山が近い。モチも上がった。この山行も終わりが見えてきた。今日はどちらかというと下り基調でもう長い登りもない。懸念は行動食の残りが少ないこと。行動食をセーブしながら歩いていたので登りではあまり力が出なかった。
飛龍山を過ぎた先でトレランの二人組とスライド。少し会話。一週間ぶりに「こんにちは」以外の言葉を話したような気がする…。なんか嬉しかった。彼らとは雲取山の山頂でも再会。雲取山を過ぎるとスライドする人が増えてくる。
今日は鷹ノ巣山避難小屋で泊まろうと思っていた。でもここまで来ればあと数時間歩けば下山できる。最終電車にも余裕で間に合う。悩んだ結果今日中に下りることにした。途中電波の通じるところで今日の宿を確保。
ゴールが近づくと「早く帰りたい」という気持ちと「やっぱりもっと山にいたい」という気持ちがぶつかり合っていた。なのに奥多摩駅に着いたときの感想は「ようやくこの悪臭から開放される…」だった。
【まとめ】
ルート上の全ての山小屋がクローズ中だったためか車山と雲取山山頂以外は一日数人としかスライドしなくて静かな山を満喫できた。思っていたより夜が寒くて辛かったのは想定外だった。この時期はまだまだ防寒装備は必要だね。
【自分用メモ】
※荷物 約6kg
ザック48L、ツェルト、寝袋(ダウン量150g)、エアマット(90cm)、Escape Bivvy(カバー・防寒兼用)、エマージェンシーシート(防寒用)、ダウンジャケット、レインウェア上下、クッカーとガス110缶、ヘッドライト(メイン+予備)、etrex 30xと電池(単3 x2本)、inReach Mini、モバイルバッテリー、救急セット、衛生用品、下山後の服、スマホ2台、カメラ
※食料 スタート時の重量は約3kg
火を使う朝夜のアルファ米とパスタは全行程分を持参。行動食は清里で後半の分を追加で調達。(パッケージは全て開封しジップロックへ詰め替え)
※水 ペットボトル2リッター + 0.6リッター (+ 予備で折りたたみ水筒1.5リッター)
水場:車山リフト降り場・天祥寺原の雪解け水・県界尾根登山口付近の川・清里駅前のファミマ・瑞牆山登山口手前のキャンプ場・富士見平小屋の水場・大弛小屋の水場・甲武信小屋の水場・飛翔山トラバース道の途中の沢。沢水と雪解け水は念のためフィルタを通した。
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